首都高湾岸線の最後に残っていた区間,杉田-三渓園の高架が2001年10月に完成し,湾岸線が全通します.高架工事が始まったころ,磯子から掘割川に向けて架橋が進むのを見て,これは製油所と留置線の上を通らざるを得ない,線路が多数あるのにどうするのだろうと思っていました.案の定,大規模な工事が始められ,製油所構内の配線や積込設備が更新されれるとともに,製油所への引き込み線も橋脚を縫うようにして北側に移設されました.ちなみに南側の横浜プールセンターから製油所のタンクローリー集積場付近は,もともと1940年に飛行艇専用の根岸飛行場が開設されたところで,この後,製油所,高速道路へと3度目の移り変わりとなります.

EF65も1000番台に代わり,EF64を経て,現在では桃太郎,金太郎,ブルーサンダーなどの新系列機関車がみられます.当時でも神奈川臨海鉄道や製油所の入換機が更新され,タキがグリーンとなり構内は明るい雰囲気となりました(以下2005.11.3撮影).

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500番台に代わり,貫通扉と下枠交差パンタPS22付のEF65-1080[新]のタンカー列車が出発を待っているところ.タキも緑色に変化するとともに,バックには湾岸線の高架が目立ちます.

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タキのロゴにもENEOSマークが登場(2001年~).

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青のD50に代わり,黄緑のNDD56がタキを入れ換え中.

NDD5602によるタキ入換の動画です.

一方,コンテナ列車も健在で,神奈川臨海鉄道のDLとの受け渡し作業も観察できました.

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更新色のEF65-1117[新]がタキとコキを牽引して到着.

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早速タキとコキの切り離し作業が始まります.タキが空車のためか浮いていて,コキより連結器の位置が高いのが分かります.

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横浜本牧駅方で待機していた神奈川臨海鉄道のDD5514(1976年富士重製)が,すぐにコキを引き取りに来ました.

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ナックルがかみ合い,錠が落ちる寸前.無線は「あたりXX,ヤワヤワ」ですかね.

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コキ4両を横浜本牧駅へと引き上げるDD5514.

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同後追い.なお2013年現在,DD5514はブルーに白帯に塗り替えられ塩浜で活躍しているようです.

EF210-112牽引のコキ列車をDD5514が引き上げる様子.冒頭に209系京浜東北やNDDが精油所に帰っていくところも映っています.

2010年秋に製油所の生産能力減産のニュースが入ると,製油所そのものも国内再編で廃止→タキ列車全滅の噂が流れましたが,杞憂に終わりました.東日本大震災後には東北地方への石油列車発車基地の重責を果たし,今後とも末永い活躍が期待できそうです.

(3)に続く