ルポ探24.瀬野八 2)西条駅

 西条駅はホーム2面3線のごく普通の橋上駅で,2015年竣工と新しくモダンな印象です.また町全体も道路や建物が新しく,横浜で言うなら港北ニュータウンのような雰囲気でした.しかし駅のすぐ横には賀茂鶴,白牡丹,亀齢などの蔵元が密集し,吟醸酒発祥の地として歴史を誇っています.何はともあれ鉄系では,瀬野八補機の切り離しがホームで間近に観察できるということに尽きるでしょう.

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まずは西条駅のイチオシ,補機のダブル待機から(EF210-309/FE67-102).こういう写真がホームから撮れる場所が本当に少なくなりました(8:10頃).

西条駅の配線は下図のように5線で,観察した限りでは1番線は下り旅客と通過貨物,2番線は下り待機用中線,3番線は上り旅客/貨物共用,4番線は下り旅客,5番線は貨物用に使われていました.補機の切り離しパターンは2通りで,①5番線に入った場合は切離し後,800mほど岡山方の引上線に進んだ後,スイッチバックして中線に転線し回送待機,②3番線では切り離した場所で待機し,そのまま下り線に転線します.
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駅近くのホテルに宿泊したので,主に朝と夜の貨物列車を撮影することができました.

朝のホーム

 7時前に駅へ向かうと,もう単機回送やコンテナ列車が止まっていました(※3日間の取材を時間順に並べているので,機関車の番号が重複している場合があります).

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中線に回送待機で停車中の306号機.7月豪雨の復旧祈念のためか「頑張ろう西日本」ステッカーが貼られています(6:50頃).

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中線からの回送出発です.駅横の道路は絶好の撮影場所ですが,狭くてたまに車が来るので要注意.

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306号機の回送を跨線橋から後追いしていると,102号機牽引のコンテナが上ってきました(6:57頃).

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この列車の補機はEF67-105号機でした.

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5番線に入るとすぐ,片目の入換標識灯モードとなり,開放作業が行われ,ほんの数m後退して停止・待機します(左).この後,入換信号機の指示に従って,通勤客の待つホームを横目に引上線に向かいます(右).

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引上線から中線へと転線し,停止位置へ向かうところ.回送準備の終盤です.

ほぼ10分後には,EF210-5牽引の別のコンテナ列車がやってきました.

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駅ホームを通過し,停車位置へと向かう5号機.向こう側の白い土蔵は,加茂鶴の蔵元で,「加茂鶴第四醸造場」とロゴの入った煙突が見えます.

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ホームはありませんが駅構内で,貨物列車の停止位置です.駅東側陸橋より.

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補機はEF57-102.115系黄色編成の横で,操車係の職員さんが解放作業の最中です.未明に雨が降ったので,道が濡れています.

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解放された102号機が引上線に向かい,一時停止中(左).こののち,入換信号機の逆L表示(「)に従って,右側へと転線していきました(右).

この間,広島への下り通勤電車が何本も発着します.電車と機関車のツーショットが撮れるというが西条駅の醍醐味でしょう.

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1508M,白市行227系と306号機のツーショット(8:00頃).

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1番線停車中の1517M,岩国行,L-07編成の横を,中線待機位置へと向かう309号機(8:04頃).

到着と解放作業

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単機回送の304号機が控える横を,ドドッと上ってきた171号機牽引のコンテナ列車(7:55頃)

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後補機は306号機.側線に停止すると操車掛の職員さんがやってきます.

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コキのデッキで反対側に渡り,ブレーキコックの締切とホースの外し作業を行います.

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補機は入換標識灯を表示し,操車掛の職員さん共々,コンテナ列車の出発を見送ります.こののち後追いで引上線へと進みます.

8:07頃,西条駅に到着する5074レ,東京貨物ターミナル行です.前はEF210-172,後補機はEF67-102.(87秒).

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動画の続きはスチールで.操車掛の職員さんがホームから連結部へ降り,ホース外し作業中です.機関士さんも作業を見守っています.

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ホース切離し後,チョイ後退して待機.職員さんも即引揚げ.

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中線で回送待機の303号機とのツーショット.

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1番線側から撮影した102号機です.ホームを移動しているうちに303号機は出発してしまいました.

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しかしうまいことに,100番台のトップバッター101号機が下りコンテナ列車を牽いてやってきました.ソロソロとブレーキ掛けで,注文通りの位置にピタリと停車!

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ウ~ム,これも西条駅至福の一枚.カレンダーにでも使えますかねぇ.

岡山方の停止位置

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岡山方の貨物列車停止位置はマンション横にあり,軽自動車がようやく通れる狭いアンダーパスがあります.出発信号機も林立しています.

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昨日まで補機に入っていた306号機が先頭の2086レ,墨田川行.ここで停車して補機を切り離します.

2086レの発車シーンです.24両のコキ,1200tはさすがに長い(119秒).

夕方の下り

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148号機牽引の下りコンテナです(16:31頃).

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夕闇迫る中,RUNTECのコンテナを最後尾に,広島へと下っていきました.

夜間作業

 貨物列車の多い時間帯ですが,なんせ照明状態が悪いので,スチル以外はなかなか難しいですね.今回はラッキーなことに東福山駅からのレールチキに出会うことができました.

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22:50頃に西条駅に到着したコンテナ列車.ヘッドライトは点灯のままで上ってきますが,作業灯としても好都合.解放作業はナント女性職員さんお一人でした.夜遅くまでご苦労様です.

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ブレーキホースを外して,合図灯で後退の指示を出す職員さん.

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機関車が後退後,ブレーキホースをブラケットに留める作業中です.

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職員さんはホームへと退避し,コキ列車は補機を残して出発して行きました.

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後追いで引上線に向かう309号機です.

レールチキ

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11/8夜は中線にEF65-1130[下]が牽引するレールチキが滞泊していました.パンタを2丁とも降し,長時間停車の構えです.

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橋上駅の窓からとらえた65の様子です.

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運転台の灯も消えて,模型のような写真です.

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山陽イエロー115系横に停車中のチキ5277.レール輸送専用,東福山駅常備が見えるので,福山のJFEスチール西日本製鉄所から,25mレールを運んできたのでしょう.

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この間EF67-105の補機を勤めるコンテナ列車が来たり,227系が来りで結構賑やかでした.EF65がようやくパン上げしブロワーを入れたので,出発を待ち構えビデオも撮ったのですが,ホームからチョイ外れると,映像は真っ暗で音のみ.90分近く待ったのに,実に残念!

上記スチルの合間に取ったビデオです.夜の駅の賑やかな一瞬でした(31秒).

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夜の西条駅南口ロータリーの様子.右手一帯に蔵元が集まっており,銘柄を書いた煙突がライトアップされています.

というわけで,西条駅では貨物列車を久々に身近に感じることができました.昭和時代の東海道貨物列車の機関車バラエティー,EH10,EF60/65,EF10/12/13/15等々に比べれば,EF210のみに集約されてしまったとはいえ,コンテナ貨物には頼もしさを感じられます.貨車もコキ全盛で昔の貨物列車の車種の多様性が無くなったのは趣味的には残念ですが,ユーザー/技術的視点からはコンテナ化は必然だったでしょう.EF67(ex.EF65)の健在ぶりは,同年輩の活躍を見るようでうれしかったですねぇ.

3)広電 に続く

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