東京ターミナル駅巡回’73.5

 1973(昭和48)年のゴールデンウィークに,東京の主要ターミナルに発着する特急の写真を撮ろうと思い立ち,朝から東京→新宿→上野の順で1日の撮影行に出かけました.東海道線の見慣れた車両と異なる車両を間近で見たいというのが動機で,当時の代表的な車両を撮影しました(撮影日:1973年5月5日).
 まず東京駅ですが,横浜から横須賀線(113系1000番台)に乗り,総武・横須賀線で地下駅ホームに着くと,そこは房総特急の発着ターミナル.この頃は京葉線ホームはまだ無く,地下2-3番線が特急の発着に使われていました.子供の日ということで,朝早くから家族連れで賑わっていました.

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「さざなみ3号」5001M内房線経由・館山行が,2番線で発車待ちをしているところです.登場間もない183系が大変新鮮に見えました.東京駅地下2番線.

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こちらは地下3番線に到着した「わかしお1号」5022M.車内整備後,「わかしお4号」5023M,外房線経由・安房鴨川行として折り返すので,お客さんが整列しています.当時のヘッドマークは白地に文字のみのあっさりしたもの.

 続いて向かった新宿駅では,「あずさ」がターゲットでしたが,この他に貨物駅のEF13,総武線のキハ58,中央線の115系快速,EF64牽引の客レ,103系特快などを撮りました.

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現在は湘南新宿ラインのホームと化した新宿貨物駅の様子.EF13-15[八]がバックで留置線に入ってきたところ.奥多摩の赤ホキ2652も見えます.

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小淵沢発立川止の快速3528Mが「かいじ3号」となるべく,1番線に回送入線してきました.デカ目の115系で,快速のヘッドマークが目立ちます.右側に見えるワム,ワラですが,新宿にもいたというのが時代を感じさせますね.

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貨物駅の横で「かいじ3号+かわぐち3号」6505M甲府/河口湖行に変身した115系.ヘッドマークは中央部で左右に折れるフリップ式で,「快速」⇔「かいじ」の変換が自由自在.当時「かいじ」とは何だろうと思っていましたが,「甲斐路」のひらがな表示ということを知ったのはずっと後でした.ウ~ム,国語力不足!

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総武線に1日3往復設定されていたキハ28/58のDC急行,「犬吠2号/水郷2号」304D/406Dの到着シーン.左奥建設中の高層ビルは新宿三井ビル.さらに左端は京王プラザホテル.高層ビルと急行形キハの取り合わせは,当時でもかなりシュール.このほか中央線の「アルプス+かわぐち+八ヶ岳」もキハ28/58系でした.

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立川寄りで捉えた103系の特別快速.当時の快速の主流101系の中では少数派.背景に信号扱所が見えますが,新宿駅にもこんな建屋があったというのが驚き.

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先ほどのDC急行の横に滑り込んだ103系特快.新宿駅での103系とキハの並びは,今にして思えばなんとも貴重.背景には総武線のカナリア色も見えます.DC急行はこの後,「犬吠3号/水郷3号」305D/4405D,銚子/鹿島神宮行となって折り返していきました.

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松本行の普通列車423レの牽引機EF64-39[甲]が,3番線に誘導されてきたところ.甲府発の422レの折り返しで,ホームに1時間以上停まっていました.客車も撮っておけばよかったのですが,当時の雑型客車だったので横着して写していません.

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10時の新宿発「あずさ3号」を逃し,1時間半く粘って「あすざ2号」2Mが1番線に到着したところをようやく捉えました.赤帯付の181系.

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「アルプス4号+八ヶ岳」に併結されていた「かわぐち4号」1401Dの富士急キハ58-001.当時はトップナンバーかと思い,ナンバー部のみ撮影した次第です.また両運転台のキハ58-003(後に有田鉄道に転属)も次位に組み込まれており,おかしなキハ58だとびっくりしましたが,車内の富士急社籍銘板を見て納得した次第.2番線にて.

 新宿駅でお目当ての特急「あずさ」をようやく撮った後,上野駅に向かいました.北への玄関口はさすがに賑やか.481系,455系,DC特急などがひっきりなしにやってくるので,時刻表を見ながら分刻みで広い構内をあちこち動き回って撮影しました.

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16番線で発車を待つ盛岡行「やまびこ3号」35M.となりの15番線455/7系は「なすの3号」黒磯行,2513Mです.この時代は前面貫通扉のあるクハ481-200番台が上野駅東北線の顔役でした.

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17番線に進入する仙台発「ひばり4号」1008M.上野駅の特急といえば,仙台発着の「ひばり」と盛岡発着の「やまびこ」が双璧の時代.

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上越線経由秋田行「いなほ1号」2042M.キハ81系に代わり,481系になっています.時刻表では5番線発のはずですが,連休なので臨時列車との調整により6番線でしょうか.バックの8番線は金沢行「白山2号」3007Mで,AU13型クーラーの200番台最新車両です.

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10番線に停車中の平からの急行「ときわ4号」2452M.折り返し平行き「ときわ6号」415Mになるため,ホーム停車15分間での車内清掃作業中で,ホーム反対側のドアが開いています.デカ目の455/7系のTc+Ts+M・・・の編成が確認できます.153/165系と構造はそっくりですが,東海道線と異なる塗色が新鮮でした.乗車を待ちわびているお客さんの長い列が見えますね.ここからも「白山2号」が写っています.

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7番線の新潟行「とき7号」2013M,クハ181-4.連結器カバーの上に狭軌速度記録のペナントがついています.となりの6番線の車両はキノコ形クーラーAU12なので同じく181系,長野行「あさま54号」9033Mでしょう.

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ペナントのクローズアップ.昭和34年7月31日に島田-藤枝間で163km/hの狭軌高速度記録を記念したもの.相棒のクハ181-3にも設置.

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17番線に到着した秋田からの奥羽線経由「つばさ1号」2D.181系の特急気動車は,ひときわカッコ良く見えました.

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こちらは尾久寄りからの写真です.左の19番線に見える455/7系は,「まつしま3号+ばんだい2号」1108M.

 上野駅では,ホームの放送設備を使っての業務連絡が多かったのも,面白い経験でした,例えば「ふたとう(20)番線の機関士に告ぐ.(以下,業務連絡文)」というアナウンスが入ると,機関士さんが「了解」の短汽笛「・」を吹くというやり取りが煩雑に行われていました.時代が下って1990年代になっても,車内清掃チームが清掃を終了すると,スッタッフ責任者が「XX番線,S終了(S:清掃の略語と思われる)」と放送し,ホームの旅客案内担当が「了解.xyzM車掌は,ドア扱い願います」と言う応答が行われていて,終着・折返し駅独特の雰囲気を醸し出していました.
 さてこの日もこのあと,夜行列車,寝台車が続くので撮りたかったのですが,さすがに朝からの撮影で疲れ果て,家路へとつきました.1日でまとまった撮影が出来たので大満足でしたが,中2の自分にとっては写真の現像・焼付が出来上がるまで大変長く感じられました.

(おわり)

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