関鉄DC202牽引の「筑波」

1970年代に上野から常磐線経由で関東鉄道の筑波駅まで,筑波山観光用の臨時列車が春秋の連休シーズンに運行されていました.1977年の時刻表を見ると
下り9431レ,上野8:21→日暮里/松戸/我孫子/取手→土浦9:36→筑波10:18
上り9436レ,筑波15:40→土浦16:37→停車駅同上→上野17:44
というスジになっています.途中停車駅から見ると準急または快速レベルなのですが,名称はついているものの急行料金など一切不要の国鉄のサービス列車でした.土浦駅では10分程度の停車時間があり,構内でスイッチバックしてホームを移動するとともに,EF80/81から関鉄の機関車に付け替えていました.

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「筑波」のサボ.文字通り「筑波」行き.1972.10.10

たまたま茨城の親戚宅に遊びに行って帰るとき,筑波→上野を乗車しましたが,料金タダはさすがに訳有り→古びた車両の寄せ集めで,スハ32を含む北オクの6両編成でした.関鉄内はロッド機のDC202が逆行牽引し,速度がきわめて遅いので子ども心にもイライラ!また途中,田土部駅と思しきところは何らかの都合で線路が待避線側にしかなく,えらく湾曲した線路を超スローで通過しました.客車の横腹から線路がはみ出すのが見え,模型レイアウトの急カーブのようでした.

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関東鉄道・筑波駅で発車を待つ「筑波」.なんとものどかな光景ですが,出発まで時間を持て余しました.1972.10.10


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DC202のサイドビュー.ススキに隠れて見えませんが,C型ロッド機で全長7.35m,25t,昭和30年6月三菱三原製です.僚機には若干形状の異なるDC201もいました(出典:世界の鉄道1970年版,朝日新聞社).スハフ32の丸妻がレトロ.1972.10.10


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機関車のすぐ後ろはスハフ32 2332(北オク).ハゲチョロの背ずりモケット,小さな肘掛,木製床板,白熱電灯,扉上のスピーカーなど,この頃でも骨董品的.12系もデビュー済みなのにかなりの「遜色列車」でしたが,なにせ料金タダなのでしょうがないと自分を納得させました.1972.10.10


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スハフとがっちり手を組むDC202の連結器.1972.10.10

さて,土浦で国鉄のEF81(?)に付け替えられると,それまでの低速が嘘のように飛ばし始め,TR23台車は振動が大きく乗り心地も悪く,ボロ客車でこんなに速度を出して大丈夫かと恐怖を覚えるほどでした.しかしさすがにスハフ32は何ともなく,戦前モノとはいえ鉄道省仕様の丈夫さに妙に感心しました.

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