5月の連休に鉄研旧友のM氏と共に,久々に根府川駅を訪ねてみました.前回訪問は1973年9月15日でしたので,実に43年ぶりです.このときは寝台特急狙いでしたが,現在は東海道ローカルと伊豆特急のみとなり,車種的にはだいぶ寂しくなりました.また余部鉄橋の「みやび」転落事故以来,風規制がうるさくなり,白糸川橋梁が東海道線のネックとなったため,1991年7月に防風対策工として防風柵(開口率40%)が設けられました.車両撮影が困難になりましたが安全には代えられず.駅のアナウンス「小田原-熱海間で強風規制のため運休中です」が聞かれなくなったので良しとすべきでしょう.

neb-50

2002年に無人駅化された根府川駅.600人/日の利用者数では仕方がないですが,昔は駅員さんが2人はいました.

neb-56

車種は変われど,改札口からは相変わらず相模湾を望むことができました.のどかな風景ですが,関東大震災では地滑りでSL列車ごと海没したのは有名な話.改札口横には慰霊碑もあります.

neb-57

昔ながらの古レールと羽目板の跨線橋も健在.利用者数が少ないことで改修を免れているのでしょう.

neb-52

「SV踊り子7号」,3007M,伊豆急下田行が4番線を元気よく通過していきました. 宮オオのRE-2編成.

neb-51

ホーム端からズームで狙った白糸川橋梁上のすれ違い.「快速アクティー」,3530E,小金井行と「SV踊り子7号」.左右の防風柵が目立ちます.

neb-59

アクティーには女性車掌さんが乗務.231系,宮ヤマのU514編成.

neb-58

2番線を通過する「踊り子110号」,8030M,東京行.前半は100番台,C-4編成の緑・斜めストライプ,後方は200番台,OM-09編成のリニューアル色でした.

ホームでしばし撮影ののち,道路沿いに白糸川橋梁の山側に回ってみますが,どうも様子がおかしい。昔撮った場所とおぼしきところは木が生い茂り,鉄橋が見えなくなっているのです.また建物や塀なども構築されており,40年の歳月を感じさせました.

neb-1

「銀河2号」104レの先頭に立つEF58-167[浜].寝台特急は5時台の第1波「出雲」→「瀬戸」→「あさかぜ1号」と続き,「銀河2号」が第2波トップ.この後「あさかぜ2号」→「あさかぜ3号」→「富士」→「はやぶさ」→「みずほ」とゴールデンタイムが続き,「さくら」で終わり,以後は伊豆特急・急行の出番でした.写真に必ず映り込んだ鉄橋下のレストラン「ボーチェ」が懐かしい.1973.9.15.

neb-10

白糸川橋梁を渡る6786M,デカ目の111系.根府川の定番写真の一つでした.この撮影場所を求めて移動しましたが,見つからずじまい.おそらく右側の棕櫚や木が伸びて見えなくなったのだと考えられます.1973.9.15.

neb-53

道沿いにかなり歩いて,どうにか根府川らしい写真を撮ることができました.「踊り子108号」,3028M,東京行の185系.休日真昼間ということで,通過車両は231/E233のほかは251系程度.651系の「伊豆クレール」がこれから華を添えてくれるでしょうか.手前は新幹線の線路.

白糸川橋梁の山側は,東海道新幹線の片浦トンネル (小田原側)と南郷山トンネル (熱海側)に挟まれた明かり区間で,岩泉寺入口付近の道路上から俯瞰することができます.0系時代に比べて静かに走行してくるので,気を入れてカメラを構えていないと手遅れになりました.

neb-54

南郷山トンネルを出て,東京に向かう700系.

neb-55

同じくN700系.オタフク700よりもシャープな印象.

昔写真

毎度のカビネガからのレストア写真です(撮影日:1973.9.15).ここは当時でも有名な撮影場所でしたが,ブルトレブームの1~2年前だったので当日朝は友人と2人だけでした.

neb-2

20系「あさかぜ2号」12レ,EF65-509[東]

動画は⇒こちら

neb-3

合間にやってきたEF10けん引の上り貨物列車.

neb-4

こちらはEH10-6[吹ニ]牽引のコンテナ列車.

neb-5

「おくいず53号」,8701M,伊豆急下田行の167系.4連x2本の8両編成がコンテナ貨物とすれ違い.

neb-6

14系「あさかぜ3号」,10レとEF65-537[東].

neb-7

20系「富士」,8レとEF65-540[東].

yuga-1

帰りがけに湯河原駅のホームで撮ったEF60-55[沼]けん引の上り貨物列車です.大きな一つ目ヘッドライトや,側線で待機する貨物列車も古き良き時代.

本稿終わり