羽前千歳駅は奥羽線(山形新幹線)と仙山線の分岐駅です.左沢線が手前の北山形で左分岐する配線のため,右分岐の仙山線は駅の山形方で標準軌と狭軌の平面交差となります.このようなダイヤモンドクロッシング自身はそう珍しいものではありませんが,ゲージの異なるクロッシングがどのように構造になっているのか興味があったので,観察してきました.
こじんまりとまとまった羽前千歳駅.無人駅ですが,きれいに整備されていました.
橋上駅の設備は,路線図と自動販売機のみのシンプルな構成.
橋上から見た線路.左が標準軌の奥羽線・新庄方面,右が仙山線・仙台方面で,カーブして奥羽線から離れていきます.
標準軌の1番線(左)と狭軌の2番線(右)の様子.チョット見ただけではレール幅の違いが分からない.
上写真と反対の山形側から,新庄行1435Mが件の平面クロスに接近.701系5500番台(標準軌奥羽線仕様),山カタのZ-5編成(クモハ701-5505+クハ700-5505).毛槍のような青ボンボンは除雪時の目印か?
1435Mの乗降の様子です.スノープローがさすがに寒地仕様.
踏切上から標準・狭軌クロッシングを見る.ノーズ可動型(K字形ダイヤモンドクロッシング)が珍しく,在来線では8番(交差角>7°)以上で用いられる手法です.スイッチマシンもノーズレール毎に1台ずつと大盤振る舞いで,さすが新幹線仕様.煙突付の小屋は,軌道内に設置されたマットに温水を供給するのでしょうか.いずれにしても除雪関連設備でしょう.
角度を変えてみるとこのような感じ.ヒーターの配線が見えます.向こうの砂利盛りは在来線の安全側線.反対側も同様で,標準軌側はスルー構造で安全側線は有りません.
新幹線25kVと在来線20kVの架線クロスはさぞや大変な構造だろうとクロッシング上を見上げると・・・・・.ごく普通の交差構造に拍子抜け.調べてみれば,福島駅の高架を降りた所に交交セクションがあり,直通区間では新幹線車両といえども20kVで走っているのでした.在来型車両も同じ線路を走っているので,良く考えれば当たり前ですよね.不勉強恥入!
【撮影日:2015年9月3日】
4)山形駅 に続く