フランスへはドーバー海峡をフェリーで渡りました.まずはロンドン・ビクトリア駅からドーバー駅まで南西線(Southeast)に乗車しましたが,これがナント明治時代のように扉が連なったコンパートメント式電車!正面妻面には武骨なジャンパ線が多数ぶら下がっているうえ,地下鉄のような第3軌条.それでもこんなに速度が出せるんだ・・・と感心する速さでしたが,ユーロスターでは結局これが技術障壁となり,セント・パンクラス駅まで新線(CTRL; Channel Tunnel Rail Link)を敷きなおしましたね.
フェリーは90分ほどの乗船時間ですが,この間,パスポートコントロールでフランスの入国審査がありました.ちょうどこの頃,ダイアナ妃の結婚式が1週間後(‘81.7.29)に控えており,イギリス空軍レッドアローズが祝賀飛行の練習で飛来しました.カラフルなスモークを吐きながらフェリーの上空を低空飛行したので,乗船客はみな拍手喝采で大喜びでした.
カレーに上陸すると仏国鉄SNCFの客レに乗りパリ北駅に向かいます.車両はコラーユ(サンゴ)と呼ばれる扉がオレンジ色のモダンな感じのもので,イギリスの古典的な車両に比べて流石フランスと感心しました.
パリ北駅
ロンドンで撮影の要領も分かったので,パリ北駅でも入場券(左)を買ってホームで車両を撮影しました.
ちなみに,TGVの運転は一月後の9月からで未だ運行しておらず,環状高速道路からオレンジ色の車体が止まっているのをチラリと見ただけで,残念!
DLとの2ショットとホームへの据付の様子.
この写真を撮った直後に操車掛と思しき2人組に声を掛けられましたが,仏語がわからないとみると手まねで追い払われ,入場券を見せても埒があきません.やむを得ず道を1本隔てたパリ東駅に河岸を変えて撮影することにしました.
パリ東駅
東方面の列車が発着するので「東」駅です.
この後,今度はスーツにトランシーバーといういでたちの公安官らしき人物に呼び止められ,やはり写真撮影をしていはいけない旨,注意されました.「Why?」「It’s forbidden.」のやりとりは今でもハッキリ覚えてます.というわけで,その後は駅外からの撮影意欲もわかず,フランスでの写真は以上です.共産圏でもないのにケチクセ~ところだなぁ!と極めて悪印象.
4)フランクフルト1 に続く
コメントを残す