R320で鬼北町の山中を抜け,長いトンネルを出るといきなり宇和島駅に到着というロケーションです.伊豆の西海岸の町に似てますが,山と海がグッと迫った感じで,チョット唐突感が否めませんでした.

宇和島駅

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棕櫚の木とテラコッタ風のオレンジ瓦で,南国風の異国情緒.

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自動改札機が無いごく普通の改札ラッチ.お遍路さんもいて,なんとなくゆったりとした気持ちになります.ホームには「宇和海18号」の2157が停車中.

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駅前に展示されているコッペル・ケ220の復元車両.説明板からJR四国が2010年に行った「鉄道唱歌作詞者大和田建樹没後100年記念イベント」の展示物と思われますが,設置主体や年月が記載されておらず,詳細情報が判らなくて勿体ない.

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レプリカとはいえ,ワルシャート弁の滑り棒が下へ傾いているなど,細かい所まで復元されています.動かしてみたくなりますね.

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ホームに入ると,先ほどの特急「宇和海18号」と普通「松山行」が並んでいました.特急は2157+2116の2連,普通はキハ54-9.宇和島側の貫通扉は幌付.

この駅もホーム間に給油設備がありました.白い配管がホーム屋根上を通過しています(左).給油ノズル受け(右)は,職員さんお手製のバケツ改造のようで,「イイネ!」もの.

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ホーム先端から駅構内を見渡す.右には保線基地があり,モータカーとダンプトロのセットが停まっていました.

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定刻に1番線を出発する「宇和海18号」.こちら側は幌無し貫通扉なので,すっきりした顔立.

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北海道の赤帯500番台は何度か見てましたが,0番台の青帯四国色が珍しかったので,改めて撮影.

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エンドの標記と銘板類.所属がペイントでなく機関車のように区名札差しになっているのが珍しい.

運転台と車内の様子.MC19の真鍮製ハンドルや空気配管だけのブレーキ弁など,懐かしい機器類.今風のモニタがある運転台よりメカが単純で,かえってわかりやすいように思います.車内のロングシートは,ところどころ肘掛けで区分したバケットシート風.ワンマン対応で料金箱あり.

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宇和島運転区

駅の北側には宇和島運転区があります(運転士と車掌のみ配置).元機関区だけに8線配線のターンテーブルがあって,このうち4線が扇形庫の収納線になってます.昭和45(1970)年頃まではC12やC58がいたということですが,扇形庫は荒れ果ててちょっと残念な雰囲気でした.

駅ハズレの跨線橋から見た駅構内(左).反対側の運転所の俯瞰(右).

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扇形庫の裏側からターンテーブルを望む.窓ガラスなどが割れ放題.

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ターンテーブル越しに扇形庫を見る.庫右側の大屋根が検修場だったのでしょう.

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上路式のターンテーブルは整備されていたので,動いているようです.キハの方転用?

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運転区にはキハ32のトップナンバー1,N2000,キハ185などが留置.

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N2000(車番不明)とキハ54-5の並び.

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キハ185-3113の正面.トイレ無し1000番台の普通列車併結用改造車で,細い赤帯が特徴.

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先ほどホームで出会った15:10発の松山行が,運輸区の横を抜けていきました.

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構内のダンプトロの様子.奥の水色トラスが跨線橋.さらに奥の立派な建物は県南予地方局(支所にしては立派!).右手の山上には市営闘牛場があります.

駅近の「和霊公園」にはC12-259が保存されているようですが,訪問時は気付かず後の祭り.
 
5)高松駅 に続く