フランクフルト市電

ticket_FFaM 撮影の合間には当然ながら市内交通にもお世話になりました.フランクフルトの市電(Stadt Bahn)は単車や連節車が運転されており,時間制の自己責任チケットシステム(左),女性運転士,片側運転台車両(終点はループ状)など,当時は新鮮に映るシステムで,その合理性に感心しましした.現在はターコイズブルーの単色のようですが,当時は朱とクリームの塗分けでした.

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マイン川を渡る2連単車22系統,連節車23系統.フリーデンス橋は架け替え('94-5)前の旧橋.背景のタワーは穀物倉庫のヘニンガー塔で,自転車レースのメッカになってるようですね.1981.7.28

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大きなパンタグラフのP形.チョッパ制御の音が聞こえました.現在は地下鉄乗入可能なPtb形に改造されているとのこと.

ホテルの部屋から撮影した市電.駅より西だったと思うんですが,場所がイマイチわからず.タイプライターで名を馳せた,伊・オリベッティ社のビルが見えてますが,会社が90年代に買収されてビルの消息不明.

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フランクフルト中央駅 -車両

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103のIntercityの機関士さんに車掌さんが通告書を渡しているところ.まもなく発車です.動画 ↓.

発車の様子(61秒).

DLによる通常の入換作業もありました.青い260/V60(1956-64年製, 480kW/640hp)が,ホームに客車を据付に来たところです.液体式のC型ロッド機で,ジャック軸の大きなウェイトが動くのが物珍しかったですね.

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これも260形ですが赤塗装.一族で900両以上いるので,個体差が豊富.操車掛の持っている大きなトランシーバーも懐かしいアイテムで,今どきはインターカムでしょう.

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本線用の218形液体式DL(1840kW,140km/h,1971-9年製)がSilberling↓を牽いてやってきました.

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構内に留置されていたn-Wagen(Nahverkehrswagen;近郊通勤客車).シルバーフィッシュ(Silberling;シルバーリンゲ)として有名な車両です.ステンレス車体の下半分が"クジャクの羽パターン(目玉模様)"で装飾されていますが,日本人には”青海波”のように見えました.先頭BDnrzf 740はppトレイン用の運転台があり,クハユニ相当ですが,あまり使われている様子はなく,前述の機関車の付替で運用されているようでした.機関士さんの乗換移動省略を優先かな?

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こちらも近郊用の客車で,ドアがデッキ部ではなく車両中央寄りに在るのが特徴です.貫通扉はシャッター.

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1等車の台車につけられた車軸発電機.北海道のようなゴツイ歯車式でした.

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液体式の216形DL(120km/h,1400 kW/1900 PS,1964–1968年製)牽引のローカル列車が到着.これぞ国鉄DD54のモデル.

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111牽引の折返しIntercityが着いたところ.鉄道駅での手荷物キャリーも空港のようで,当時は新鮮に映りました.

スイスへ

ホームで思う存分撮影できたドイツを後に,Intercityでスイス・チューリッヒへと向かいました.

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早朝のホームで出発を待つ列車.弁当売りのスタンドも登場.1981.7.29.

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110牽引のIntercity連結部.先進的な車両や運行システムに比べて,前近代的な連結器に違和感!と同時に「こんな"ねじ山"だけで重い列車引っ張ってるんだなぁ」と妙に感心.大正時代に自連に交換した日本はホントに先見の明がありましたね.

ラール駅

ライン川とシュヴァルツヴァルト(黒い森)に挟まれた,まぁフツーの都市です.徐行で通り過ぎたのでスナップショット.

側線に自動車満載の「ク」と回送列車が止まってました.

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移動機が本線上を走っていました.Köf 11-13(177 kW/240hp,1959-65年製)シリーズと思れます.液体式DLではありますが,車輪駆動はチェーン/シャフトドライブで最大30km/h!

6)チューリヒ に続く