相模線の電化が1991年3月、八高線が96年3月と続き,神奈川県近郊でDCが見られなくなってから四半世紀も過ぎてしまいました.今日日首都圏でDCを見ようとすると千葉,茨城まで出かける必要があります,なかでも小湊鉄道は東京湾の反対側に位置しますが,近い割にはなかなか出かける機会がありませんでした.例によって仕事の合間に見学する機会がありましたので,今回は同鉄道のルポ探です.【2015.7.14撮影】
五井駅東口から12階建ての公共複合施設・サンプラザ市原を望む.西口はきれいなビルの立ち並ぶ都会的な雰囲気.かくいう東口も,空港行の高速バスが発着するターミナルですが.よく見ると小湊鉄道のDCが見えます.
小湊鉄道ホームから五井機関区を望む.駅前の現代的な雰囲気から打って変わって,ローカルムード満点.2灯式信号機も良い感じで,昭和時代にタイムスリップした気分でした.
ホーム中ほどに留置されていた小湊鉄道名物のトム1型.木造貨車で標記がよく読めませんが,どうもトップナンバー,トム1のようです.端張りのバッファ取付穴が大正生まれを物語ってます.
予備車のキハ209(1970年製).部品取りと化しているのか,ボロボロで色褪せており,ちょっとかわいそうな状態.
クレーン付きモーターカーですが,これも社紋がハゲチョロでチョイかわいそう.
洗浄線に留置されていたキハ214+キハ??.奥には木造ワムも.
五井駅3番線で出発を待つ11レ,キハ202,養老渓谷行.後ろに縦列駐車中のDCは13レ,キハ212,上総牛久行.久々に聴くDMH17のアイドリング音,床下でりキラキラ回転するプロペラシャフトなど,なんとも懐かしいものが見られました.
キハ212(左:1975年製)とキハ202(右:1961年製)の違いを見る.国鉄キハ20がベースですが,キハ212は窓がユニットサッシです.アンチクライマーが関鉄キハ500を彷彿とさせます.
関鉄キハ500はこちら: 同じ日車製なのでよく似ています.
カントに車体を傾けて,五井駅に進入する14レ.右端に見えるJR東開発の保線作業用踏切リモコン「スバコン(ズバッとコントロール)」のポール表示が面白い.
ホームに進入する14レ.島式ホームに跨線橋,架線無しキハのみの光景は,とても平成の現在とは思えず貴重.
小湊鉄道のホーム.内房線のホームは首都圏の駅と変わりませんが,ホンの少し離れただけのこのホームは別天地.
五井駅を出発してゆく11レ,キハ202,養老渓谷行.
出発待ちの13レ,キハ212,上総牛久行と,ホーロー製サボ・社章・車番です.
懐かしいタイル張りの水飲み場.昔はどこの駅でも見られました.ベンチやイノシシの置物,フラワーポットもローカルアイテムになってしまいましたね.
気動車のアイドリング音,加速するエンジン音,キハの彩り,ホームの雰囲気など,すべて懐かしく,30年前に茨城・福島を飛び回っていたころを思い出しました.五井機関区にはSLも保存されているとのことで,又の機会には是非見学してみたいものです.
おまけ
内房線の発着の様子です.
小湊鉄道キハ200と209系2000/2100番台,143M,館山行のツーショット.京浜東北時代には永らくお世話になりましたが,改造後も4連×2編成で元気に活躍中でした.
五井駅に進入するE257系,さざなみ6号,6M,東京行.結構なお客さんが乗り込んでいたので,人気列車なのでしょう.
小湊鉄道(2) に続く