私鉄ではすっかり少なくなってしまった転轍標識(俗称;矢羽根信号機)ですが,小田急では側線の脱線転轍機で健在なところがあります.なかでも梅ヶ丘駅の上り線は,駅ホーム内に脱線転轍機があるため,動きを身近で観察することが可能です.緩行線が急行線に合流する部分であるため,かなりの頻度で切換が行われていました.

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ホーム先端にある脱線転轍機.砂利の先は前方に見える地下線トンネルへと繋がる予定.ここは左側が乗越えレールのタイプで,赤色四角板と赤灯標識が定位(脱線側)を示していました.標識は側線用のモノらしく,チョット小柄.手前にはアラジン給油器が見え,左側レールに塗油ノズル用配管が伸びています.

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下り線ホームから見た転轍標識.反位側の矢羽根表示になっています.電気転轍機(ポイントマシン;swithing machine)がホーム下にあるので,転換時の音もしっかり聞こえます.なお,実際の設置位置は完成したホームの立ち入り禁止部分なので,真横からの観察は困難.

転換の様子の動画(20秒).

矢羽根が回転する様子を身近で見られて面白いのですが,これも下北沢駅の地下化が完了するまでのこと.2017年に運用開始予定ということなので,あと2年程度でしょう.

おまけ

 経堂駅の新宿より側線にRawie製らしい緩衝式車止めが見えるのですが,いつも留置車両に邪魔されて,なかなか写真を撮ることが出来ませんでした.今回やっとRawieのロゴを確認することが出来ました.

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ブレーキシューが後部にも取り付けられているタイプ.板状部材による直線状の構成で,シューの数も少なく,かなりの簡易・廉価版と見受けられます.

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幅広の棒状バンパーとゴム板の簡単なクッション.

【撮影日:2015年1月31日】
(おわり)