5インチゲージ・アルミレール

 15年前に発泡目地棒で製作したエンドレス用レールは,5年ほどたつと紫外線で目地棒がボロボロになったので,全てバラして廃棄の憂き目をみました.次に金属製のしっかりしたものを造ろうとArガス溶接にも挑戦しましたが,アルミの溶接はとても難儀で上手くいかず.ということで本物のタイプレートのような金具があれば良いと,適当な部材を探しておりました.昨年,薄板の締結に用いるスピードナットを向い合わせにすれば,本物のタイプレートのようになるということに気が付き,形状,サイズや材質の異なるものを購入して固定の具合をテストしました,その結果,M4用の2種類がちょうど良いことが分かりましたが,部材数が多いので慎重に発注する必要があります.そこで当鉄道の最大の問題である錆発生について,まずは1年間の暴露試験を行ってみました.

部材の耐候暴露試験

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アルミ枕木(t=5,W=25)にM4タップを立てスピードナットで締結した様子.レールはモデルニクス製.暴露期間:2020年11月~2021年12月.左は鉄製,右はステンレス製.

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締結部のクローズアップ.左:オチアイ製,WUSN-5022 x2個.右:同,USN-5001-SUS x2個.ツバ付M4六角ボルトx8mm x2本使用.ねじ穴ピッチはどちらも23mmですが,SUS製は硬くて滑るので,平滑側を上,曲げ部をレール側にして固定.

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レール方向からの締結部の様子.鉄製(t=0.7)はレール脚部をナットに噛ませてガッチリ固定できますが,パーカライジング処理しているとはいえ錆の発生は避けられず.ステンレス製(t=0.45)は硬くて滑りすいので,ツメを枕木に食い込ませ上板が曲がるまで締め付ければOK.

本当はSUS製で板厚が厚いものがあれば良いですが,既製品ではこのあたりが限界だろうということで,防錆の観点でSUS製にしました.錆を気にしないなら鉄製のほうが丈夫で風合いがでますね.木枕木の場合はこの方が良いかも.

直線レール組み

2m定尺アルミ材(t=5mm,w=25mm)を8等分(≒250mm)して穴開け・タップ切りを行いますが,1本ずつやるのは手間なので,テープで5本束ねて行いました.

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束ねて穴開けを完了した様子.ポンチを打つのも面倒なので,ドリル位置決め用のテンプレート(↓)を噛ませて穴開けを行います.

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直線枕木用S=0(G=127)と曲線枕木用S=3(G=130)のテンプレートと主な寸法.

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M4の長尺ハンドタップを用いてタップ切り.アルミとはいえ折れると怖いので,切削油を使って慎重に加工.200本分で160回繰り返す根気いる作業.

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1.8mにカットしたレールに枕木を敷き込んで位置決めしたところ.

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ゲージ設定用のアルミ製治具.2個をレール頭部を挟みこんで設定.ネジ固定スライド式のドグでゲージを調整できます.

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基準側レール端面の面一を指金で出しているところ.

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基準端を固定し,反対側端面→中央→2分点・・・・の順で仮閉めしていきます.

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最後は電動ドライバーで本締めしていきます.クラッチはSUS金具が曲がる程度に設定し,ナットが回らないようモンキーで保持.

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完成したレールの様子.1.8mで枕木20本使用ですが,このあたりは自由に設定可能です.

曲線レール組み

曲線レールは写真を撮り忘れたので概要のみ.半径に応じてレール長を合わせるのは無理なので,長いまま曲げて現物合わせで調整します.曲げ作業はローラーによる3点曲げです.※↓Doitで挑戦より再掲.


曲線の型枠などを造ると大ごとになるので,不要になった足場用防音シートにマジックでケガキ線を入れ,現物合わせで曲がりを調整する簡便手法.この後,ケガキ線に沿ってレールと枕木を並べ,錘でずれないように固定し,中央部から周辺部に向かって仮締め→本締めの手順.最後に端面の面を出し,不要部分の切断と仕上げを行います.

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全体の様子

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エンドレスを展開した様子です.R=1.5m,直線部3.6m(1.8×2)で,設置可能なぎりぎりのスペース.

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直線部の様子.タイプレートの行列がなんとなく本物風.

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曲線と直線はスラックでゲージが3mm違うので,短い変換レールで調整です.モデルニクスさんの直線レールは130mなので,このような心配はありません,

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バラして収納したところ.SUS製カンヌキ金具を手摺柱に取付けてレールを引っ掛け,台風で飛ばないようロープで結んであります.直線レールも同様.

アルミも時間が経つと酸化して白い粉をふくので,透明のエポキシ塗料でコーティングしました.今度は長持ちしてくれることでしょう.

本稿終わり

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