とさでんは明治時代から長く続く路面電車の雄ですね.高知駅前から南下する短い「桟橋線(3.2km)」と,東西方向の長い「御免+伊野線(通称東西線;22.1km)」があり,両者は「はりまや橋」で直交交差しています.市内は併用軌道ですが,東西線の両端は専用軌道部分もあります.
夜の高知駅で出発待ちの801号.下関のサンデン(山陽電気鉄道)からの移籍車で,1959年ナニワ工機製と筆者とほぼ同年配.環境省のCool Choiceのイメキャラ「君野イマ/君野ミライ」がラッピングされています.昨年いっぱいが運行期間だったので,現在は見られないでしょう.
はりまや橋界隈
はりまや橋交差点は,渡り線付の大掛かりなダイヤモンドクロッシングで,現役の直交交差として大変貴重な存在.様々の電車が直交,渡りで通過するので,見ていて飽きません.
はりまや橋を行く619号(昭和30年代ナニワ工機製).とさでんのパンタグラフは,やぐらの上に載っているのが特徴.とさでんロゴのキャラには特に名前はついていないようですね.
幾何学的なカーブを描くレール.左折はすべて渡り線有りで,御免→高知駅へのみ右折でも渡りが設けられています.ガードレールも完備で,函館同様の独製のようでした.この交差点は「とさでんグッズ」のジグソーパズルにもなってます.
アンパンマンが見守る,はりまや橋交差点で信号待ちの592号(名鉄モ590,1957年日車製).
とさでんスタンダートのトップナンバー601号はラッピング無しで旧来の標準塗装.
802号は「はりまやフェス」LEDイルミでラッピング.
御免行の630号.小学生のクイズネタ「謝る電車」そのもの.
バイキンマンが謝っているようでちょっと笑えた609号(桝形).
市内の併用軌道を運転台から見る.すれ違う615号はジェットスターのラッピング車.
県庁前で出会った618号は四国電力のラッピング.クーラーキセが国電のようなカマボコ形.
旧標準塗装の608号ですが,電波行政系のラッピングがあり(知寄町3丁目).
右折待ち中に最新の3000A(2018年アルナ製;リトルダンサー)が突然現れ,オォッと慌ててシャッター.シングルアームパンタが目新しい.
桟橋線界隈
夜の「桟橋線」を駅前から歩いてみました.道路名も「桟橋通り」.
「はりまや橋」で信号待ちの桟橋線620号.
高知駅に向かう201号(1950年日立製).
同じく202号のサイドビュー(1950年日立製)で,都電6000形のコピー車とか.珍しくZパンタで,いかにも後載せというクーラーが目立ちます.
610号は学習塾のラッピングで熱いメッセージ!
桟橋車庫への引込線です.
桟橋通り5丁目交差点で信号待ちの626号.コカ・コーラのラッピング.
交差点で終点の5丁目を出発した592号とすれ違い,ホームに進入する626号.
桟橋通り5丁目で折返し作業中の626.
626号の運転台と車内の様子.昔の市電はマスコンとブレーキハンドル+圧力計だけだったんですが,保安装置やワンマン装備が増えましたね.床も木製ではなくリノリウム貼りですが,台車センターピンとモータ点検蓋が懐かしい.
伊野駅
伊野駅は西側の終点で,土讃線伊野駅がすぐ南側にあります.旅程上にあったのと,どのようなところか興味があり,折返しの様子を追ってみました.
専用軌道から道路部に入ってきた602号.昨日であった618号と同様の四国電力のラッピング.
終点「伊野」の一つ手前「伊野駅前」で停車中.停留所名がちょっと紛らわしい.
ホームへの渡り線に進入して,「伊野」駅に到着.
奥にもポイントがありますが,先の有効長がほとんど無いので機回しはチョイ無理かと.
ホームのすぐ横は電気屋さんと文房具屋さんでした.鉄塔が架線の終点.
終点側から見たホームの様子.
発車時刻になると,ソロソロとホームから出てきました.
信号が変わると,専用軌道の山道に向けて元気にスタートしていきました.
伊野駅の分岐器は大同特殊鋼製の標準品.たぶんスプリングポイント.
駅手前には切れたレールがカーブを描き,山側に続いていました.
後を追ってみると100mほどレールが続き,かつて車庫だったと思しきところが駐車場になっていました.Google mapで見てみると,やはりそれなりの地形ですね.
とさでんや広電の活躍ぶりを見るにつけ,路面電車は西日本のほうが元気があると感心です!
3)土讃線-2 に続く
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