ユングフラウ鉄道は本来は最上部の鉄道会社名ですが,日本の観光案内では麓のインターラーケンから終点のユングフラウヨッホまで,3つの鉄道会社をまとめてユングフラウ鉄道と言う場合が多いようです.ゲージ,電源,ラック方式がことごとく異なっており,利便性を考えると一つに統合できないものかと思いますが,それぞれの会社の経営戦略もあったのでしょう.ま,趣味的には面白いですが.
BOB鉄道
麓のインターラーケンからグリンデルバルト駅またはラウターブルネンに向かう路線で,メーターゲージ,1500VDCです.訪問時はグリンデルバルトまでバスだったので,車窓からスナップ(以下全て1981.7.30撮影).
現在は低床車のモダンな車両が走っていますが,当時はクリームと茶色の丸っこい車両.山道を登っていく列車に遭遇し,いつ追いつくかと気を揉んでカメラを構えてました.
追いついた列車は,ABeh4/4形の304号(1965年,SIG/SLM/BBC製)を先頭に,荷物車,客車,同型制御車の4両編成で,日本流だとクモハ+サニ+サハ+クハという感じになるでしょうか.箱根登山のように屋根に抵抗器が載るタイプ.
WAB鉄道
800mmゲージ,1500VDCで,グリンデルバルトとライターブルネンを結びます.この路線最高部のクライネシャイディックでスイッチバックして,常に勾配の下側に動力車が来るようになっています.
BDhe4/4形(クモハ)がクハを押し上げる2連で運行されていました.多客期で続行運転なので,同様の編成がグリンデルバルトに集結しているところです.
アイガー北壁を前に続行運転で登坂する列車.乗車した列車を含めて4編成ぐらいが同時に登っていたと思います.
クライネシャディックに到着した列車.BCFhe4/4形の109(1957年,SLM/BBC製),114(1963年,SLM/BBC製)などが止まっています.
クライネシャディックでの乗換えのひと時.上り側の連結器(?)は厚板状で相手に掛けるフックが折りたたまれています.
アイガー北壁をバックに登山道横を進む列車.
JB鉄道
メーターゲージ,三相交流(50Hz,1125V)なので,架線は2本,パンタも2丁ついています.途中からはアイガー岩山の素掘りで,地下鉄のようです.
クライネシャイディック駅のロッジ横.改良工事が行われており,高地とはいえ夏なので,作業者も上半身裸!木製の電気機関車は1912年製のHe2/2.
これだけでも絵になるのは流石にスイスです.アイガーはやはり絶壁ですね.
麓方向を見下ろすとハイジの世界.3連の列車が下っていきました.
JB鉄道も続行運転で山頂に向かいます.架線がトロリーバスのように2本貼ってあります.
JB鉄道の続行運転の動画(120秒).
8)チューリヒ中央駅 に続く
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