嘉義で森林鉄道公園を訪問したものの,午後が空きとなり勿体なかったので,集集(ジージー)線まで足を延ばしてみました.集集線は二水駅から車埕駅までの約30km,1日12往復のみのローカル線です.DC列車がゆったり走り最近注目されているということで,往復乗車してみました.

二水駅

 嘉義から台北方面へ50km弱,北上した所にある分岐駅です.

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大きな電照駅名板が目立つ,二水駅の改札口.

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嘉義から乗車してきた「莒光562レ」の出発.

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ホームには懐かしの駅務アイテム,駅名入り3輪台車もありました.コーナーが丸く加工してあるのがユニークで優しい風合い.

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電化区間なので,スネオことEMU700も留置されていました.

 さて,構内奥に留置されていいた集集線のDCがやってきました.ローカル線ということでキハ52のような単行を予想していましたが,3両編成で意外と長い.でも,お客さんはあまりいませんでしたがね.

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EMU700の横を,DR1000('97年日車製)の3連がホームに入線してきました.

DRC1018+1013+1021の3連.車埕側運転台の横は,前面展望席です.

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半室運転台の横は,趣味人には一等地の前面展望席(左).しかし逆エンドは車掌席となっており,放送設備があります(右).座るときは間違えないように要注意!

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前面展望はこの通り.窓が綺麗だと嬉しかったのですが,贅沢は言いますまい.

2715レが二水駅を出発時の前面展望です(34秒).

濁水駅

 集集線は単線のタブレット閉塞式なので,途中の濁水駅でタブレット交換が行われます.日本のようにタブレットキャッチャーなどを使わず,駅長さんと運転士さんの職人技を見ることができました.

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最近はやりの現代風建築の濁水駅.

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濁水駅で2714レと交換.ポイント前で一旦停止し,駅長さんの手旗に従ってホームに進入します.ホーム後方には,フォルモサ(台湾)高速3号線の高架が掛かります.

タブレット交換の様子を車内からみた動画です(30秒).

こちらはタブレット交換の一連の様子(88秒).

日本だったら停車してから交換でしょうが,ホーム先端までの往復時間を惜しんでの職人芸なのでしょう.ちなみに,通票は二水⇔濁水が●,濁水⇔車埕が■でした.さて,終点に近くなると急に山岳路線のようになり,トンネルをいくつか抜けて終点の車埕駅に到着します.

車埕駅

 車埕駅は日月潭(台湾電力のダム湖)への入口となっており,放水路に沿って駅が展開しています.

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山深い車埕駅に到着した3714レ.ダム横の岩盤が際立って見えました.3両のうち,DRC1018のみラッピング無しノーマル車両.

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車埕駅のホームは棒線1本モノで,左手には構内配線があります.奥にダムの堰堤が見えています.

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構内に展示されているDL-S316('66年GM製,890HP)とワム,チキ,ワフの類い.

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駅の反対(二水)側はトンネルで,結界のように見えます.

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中間のDRC1013は,2015年に台湾行われたサイクリング・フェスティバルのラッピング車で,チョイ古ネタでした.

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前面展望でお世話になったDRC1021は,アニメコラボ車.

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車内の様子.来るときは先頭にいたので気が付きませんでしたが,壁面・天井のみならず,シート生地やつり革まで,かなり気合の入ったコテコテのアニメラッピング車.

 往復のみの集集線でしたが,懐かしいタブレット交換や前面展望が楽しめて,密度の濃い時間を過ごすことができました.
8)車両スナップ に続く