「太魯閣」乗車
念願かなっての「太魯閣」乗車です.日本風のなじみのある車内設備とともに,暑いホームから冷房効いた車内へ逃げ込めたのが,なによりも快適でした.
トイレ便器も,日本とはかなり異なる仕様.
交流25kV/60Hzなので,シングルアームパンタは特高用7枚碍子で絶縁.クーラーキセが新幹線のフェアリングのように見えます.右は彫りの深い日立の海外用銘板.
列車は台東線を快調に進み,2時間弱で花蓮に到着.本来ならば台北まで乗車予定でしたが,予約が取れずにここで乗り換えとなりました.
到着時はちょうど昼時で,改札を出たところで「臺鐵便當」を売っていたので,則,買い求め(NT$100),駅の待合室で食しました.
構内観察
さて乗り換えまでは2時間もあり,といって観光スポットへ出歩くのも暑いので,駅構内で写真を撮ることにしました.花蓮は台湾東部の要衝なので,列車の発着が多く,退屈せずに時間をつぶすことが出来ます.

台東行「莒光」642レの先頭に立つE402.GE製C-CでE200/300/400と3形式あり外観はおなじですが,E200/300は最高110km/hなのに対しE400は130km/h,またE300には冷房用交流発電機はありません.
さて,売店でNT$35の台湾ビールにありつき一息入れていると,様々の駅務作業が目につきました.

ゴルフ場カートのような送迎車が,ホームの端っこのスロープ経由で乗り入れ,お年寄りや荷物を持った乗客を改札へ送ってくれます.エレベータもありますが,この方が楽ですね.知本駅のエレベータといい,台湾のお年寄りへのサービスは日本より充実しているように思えます.

ホーム上に集積されたバイク.台鉄のどこの駅でも見かけられる光景です.荷札を見てみると,行先の異なるものや新旧車が混在しており,なんでわざわざ鉄道の荷物車で運ばなければならんのか,イマイチ理由が不明でした.
※後日,台湾の留学生に聞いたところ,バイクを鉄道で旅先に回送しておき,人間は鉄道で追っかけ旅行するためということです.そういえば日本でも90年代に「モトトレイン」がありましたね.バイクの鉄道回送が安価で疲労の少ない旅行手段となっているようで,ナルホドと感心しました.
南港まで
始めは2時間も駅で足止め喰らってどうしようと思っていましたが,楽しく観察をしているとあっという間に過ぎ,乗り継ぎの乗車時刻となりました.
さて列車は東部線を走りますが,PP自強は急行クラスなので停車駅が多いです.宜蘭を過ぎて夕方になると通勤・通学列車の様相を呈し,車内はかなり混雑してきました.結局,八堵で途中下車し,ここから下校の高校生で混み合う區間車で南港へと向かい,新幹線の自由席で高雄に戻りました.
新幹線車内の様子です.デッキへのドアは大きな正方形のボタンを押して開けます.日立冷機の広告のお姉さんは相変わらず健在でした.
今回の一周については当初目的の列車に乗れず,高雄に着いたのも20:00過ぎと遅くなりました.しかし,DC特急→太魯閣→PP→區間車→新幹線と台湾のほぼすべての車両を網羅的に乗車できて,良い経験になりました.
6)嘉義車庫園区 に続く
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