1987年に運転が始まったCALTRAINですが,30年近くたった現在ではすっかり地域の通勤路線として定着しているようです.将来的にはカリフォルニア高速鉄道の一部として整備予定で,新幹線システムの導入なども取り沙汰されています.以下は,創業から間もない90-91年に,サンフランシスコへ出張の機会があったので,ホテル近くの駅で撮った写真です.
サンフランシスコ国際空港に近いミルブレー(Millbrae)駅に下り列車が到着するところで,お客さんが待合室から出てきました.郊外の駅はPark & Rideが当たり前なので,駅周辺は駐車場です.ひなびた平面ホームの駅でしたが,現在はBARTの接続駅として大きな駅に変貌しています.1990.5.24
フードユニットF40PH-2の901号牽引の50列車.キャブ窓横に列車番号を掲出するシステム.機関車愛称として沿線都市名が付いており,901は「San Jose」.客車は巨大なステンレス2階建て(Bilevel Coach)の3両編成で,創業期のモノは日車製.最後尾はプッシュプル(PP)用に運転台があります.
サンフランシスコ行の上りはPPの客車(キャブユニット)が先頭で,前照灯が2段とも光っています.キャブ横に61列車の標識を掲出.
日車製の4003.ゴツイ貫通扉やはしご,紅白警戒塗装など,美観よりも実用優先?自重が50-60tはあるので,日本の客車標記では確実に「カハ」クラス.ノロッコの「オクテハ」に倣えば,「カクハ」でしょうかねぇ.
F40PHの連結側.917の愛称は「Gilroy」です.客車が重いとはいえ3両なので,DDクラスで十分なのでしょう.
917の側面です.最近は赤系の塗装に変わっていますが,この頃は青緑系.
ミルブレー駅を出発する61列車.機関車はオデコのテールライトを点灯.
ミルブレー駅に進入する61列車.1年後の訪問でしたが,全く変わらず.1991.5.24
急行運転もあるので,通過用にカントが強めの設定.
このときのロコは902号,「San Mateo」でした.
何の安全設備も無い殺風景なホームで,下り線のレール間に数箇所のアスファルト盛があり,これが駅本屋への踏切代わりです.ハグして別れを惜しんでいるのは母娘でしょうか.
おまけ
South San Francisco駅にヤードがあったので,立ち寄ってみました.
待機中の列車.乗務員さんはいますが,列車番号は未掲示.
待機中のCALTRAINの横をタンカーを引いた入換機がすり抜けて来ました.ポイントの矢羽は進入路線番号を表示?カブースも居ました.
Southern Pacificの2689号.SPに200両近くいるSW1500(1967-73)のうちの1両.番号下に「Bay Area」の標記.ジャンパケーブルがやたら多くぶら下がっています.
SPのカブース1893号.これはCPと異なり屋根上のキューポラではなく,張り出した側窓の「Bay Window」タイプ.TR41のような台車なので,乗り心地は良くなさそう?
SPのGP40-2の3重連.前から7242(1984製),7677(1974-80製),ですが最後尾は番号が読めず.
現在ではサンフランシスコ駅もきれいに整備され,東武スペーシアのようなフォルムを持つMP36PH-3C(Wabtec製)が牽引する急行列車もあるようですね.機会があれば乗ってみたいものです.
本稿終わり
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