木次線というと,(1)C56,(2)出雲坂根のスイッチバック,(3)松本清張「砂の器」の亀嵩駅,という3点セットが,同世代の方々の共通イメージではないでしょうか.この路線もいつかは訪問してみたいと思いつつx10年.この機会を逃すと二度と訪問のチャンスはないかもしれないということで,帰りがけに木次まで往復してきました(ここも鳥取でなく島根です).【撮影日:2014年9月18日】
宍道駅
文字通り宍道湖の近くにありますが,駅そのものは湖岸から400mほど内陸部の町中にあり,手前まで湖畔を走っていたイメージと異なりました.
1番線ホームの駅本屋,改札口付近の様子です.郵便ポストのような集札ポストが立ってます.
山陰線は対向式の1-2番線ホーム,3番線が木次線ホームです.出雲市方面の様子.
同じく松江方面の様子.山陰線は直流電化区間なので,架線ビームが建ってます.
元祖振り子の381系もやってきました.ゆったり塗色の「やくも24号」1024M,岡山行.この日は6連で運転.最後尾はクロ381-128(クハ381-128を2009年に後藤工場で改造).
3番線ホームから見た木次線起点の0キロポスト.
3番線の先にはキハ120-208が留置されていました.夕方のラッシュ時に増結されるのかな?
乗車した出雲横田行1453D,キハ120-206米キスです.
②エンド側の出入口.ステップを昇った先,窓の向こう側はトイレですが,入口は廊下側でなくドア側にあるという変わり種でした.ロングシート正面からトイレ内部が見えないようにという配慮でしょうが,ちょっとドアが狭かったです.
運転台の様子で,昔ながらのマスコンとブレーキ弁.
今どき珍しい半室運転台なので,前面眺望が楽しめました.
加茂中まで
宍道駅を発車してしばらくすると早速山線の様相を呈し,峠越えの急勾配が続きます.南宍道駅は10‰の勾配途中で,短いホームとともにローカルムード満点でした.この後サミットを過ぎて坂を下ると,最初の交換駅,加茂中です.
棒線構造の南宍道駅.周辺に家も少なく,乗降客があるのか不思議.
踏切(線路間に板が無く,第4種以下?)と,10‰下り勾配票のある同駅木次側.奥が高く見えますが,実際は手前が高所です.
加茂中駅の様子.島式ホームと保線用の側線があります.配線や駅の屋根構造,ホーム長さなどが,模型の題材に好適.
湖南駅で見かけたのと同様の保線トロ.奥から4814(車掌室付)+4815+4816の3連.
交換列車待ちをする1453D.
幡屋駅付近を走行中の1453D車内の様子.クロスシートの200番台で,ゆったりした雰囲気.大昔のローカル線のイメージとは異なる,現代的で快適なアコモの世界.
木次駅
かつて木次機関区が存在し,現在は木次鉄道部のある沿線きっての重要な駅です.ここでは1453Dの前に1両増結されるとともに列車交換が行われ,一部始終を観察することができました.木次線は出雲横田までの列車がほとんどで,出雲横田-備後落合間は1日4往復の超閑散線区.
木次駅前の様子で,ちょうど雲南市民バスがやってきたところ.右側には腕木式信号のモニュメントもあり.
かつての木次機関区で,現在はキハ120のねぐら.奥出雲おろち号の12系が見えます.
出雲神話の里らしく,ホームにはヤマタノオロチとスサノオノミコトを紹介する看板が立てられていました.
木次駅に到着した1553D.
ずいぶん手前で止まったなあと思っていると,庫からキハ120-4がやってきて,増結作業が始まりました.
キハ120-206の前に連結され,2両編成の組成完了.出雲横田では折り返し1464Dになるので,中高生の通学・通勤帰宅列車に活躍するのでしょうね.
200番台首都圏色と0番台ステンレス木次色の連結面.0番台の窓は嵌め殺しで,席もロングシート.
同列車を後部から見る.
さて帰路は上記1453Dと交換した1462Dで帰ってきました.以下,1462D関連の動画3本です.
木次駅での1453D/1462Dの交換シーン(61秒).
加茂中駅で列車交換の後,峠を越えて南宍道駅に到着するまで(118秒).
1462Dが宍道駅へ到着するところ.ATSチャイムが鳴ってます(38秒).
宍道駅に到着した1462D,キハ120-3.
山陰線ホーム越しにキハ120-3を見る.折返し1457D出雲横田行になります.車中からは何度も見ていましたが,乗車したのは初めだったので格別の思い.
「やくも」などの車中から何度も横目で見ながら通り過ぎた宍道駅の木次線.長年の願いをようやく叶えましたが,やはりC56や旧DC時代に是非とも訪問してみたかったものです.反面,閑散ローカル線区の今風気動車の性能やアコモに感心しました.
7)沿線スナップ に続く