今回はたった2時間ほどのフアランポーン駅訪問でしたが,タイ国鉄の車両を十分観察することが出来ました.

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3番線にチェンマイから到着の8レ.隣には寝台列車.車止の上にある植え込みの南国蘭が迎えてくれます.

機関車

 タイ国鉄では客レが主体で,構内では数種類のDLが活躍していました.

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仏・アルストム製電気式DL,ALS型(アルストム型番:AD24C,2400hp,1974年~)の4134.定格1790kWなのでDF200(1920kW)よりチョイ小ぶりといったところ.

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4109の側面.エアフィルタの間にタイ国鉄の紋章.点検扉下にはALSTHOMの銘板.

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5番線に到着する4131.機回し用に両渡りがありました.ただ,線路のメンテ状態はあまりよくなく,ホームの床を磨く綺麗好きとは対照的.

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米・GE製の古豪4022(GE形式:UM12C,1320hp,1969年~).C-Cの軸配置と,大きなスカートが印象的で,音は米国流に派手!

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日立製の4517(8FA-36C,2860hp,1993年~)も,しっかりと活躍していました.

8番線にスリン発の234レが到着する動画です.停車もそこそこに,後部の寝台車からは使用済みのシーツが投げ出されます.

客車

 1~3等,座席車,寝台車,クーラーの有無などで区別されていますが,標記がタイ文字のみでアルファベットの併記が無く,形式等の判別困難でした.結局,車体の1,2,3等標記と,クーラー,客室設備の観察が頼りです.

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エアコン付1等寝台緩急車の妻面.テールランプは右上2灯がタイ国鉄スタイル.幌枠の下部は連結器の周りのロ型のバッファ(?)と一体構成で,渡り板を兼ねており,これも独特の構造.

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寝台車内部の様子.581/3系,ナロネ21のような開放室型でした.

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大宇製のステンレス・エアコン付二等寝台車.やはり連結器周りのバッファが目立ちますね.

大宇の銘板好きは台鉄車両と同様.出入口ステップや妻面にもしっかり表示.

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今回の訪問でよく見かけた1等車.紫と白のツートンに黄色の細帯.車番は1000と1300番台でした.

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1等車の台車はエアサスではなく,DT21のようなコイルばね+両抱式ブレーキシュー.軌道状態ともあいまって,乗り心地や如何?トイレや洗面台の排水管,ベルト式発電機も懐かしい.

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別の1等車の台車.揺れ枕部の構造が独特で,斜めに突出したダンパが特徴的.梁の右上にROMANIAの標記があるので東欧製でしょうか?

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古い2等車の車内の様子.長距離用でシートは多少豪華に見えます.ただし冷房は無く,天井に扇風機のみ.デッキ部の木製羽目板も古風.

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スタンダード(?)な塗装の3等車.一両前の車両でも分かりますが,中央部が凸になってる車両が多く見かけられました.キャンバー(乗客の重み対策)にしては,ちょっと強すぎるるように見えます.

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北本線ロッブリー行.両端にステップ付出入口,中央に両開きドアを備えた3等車.車長が短めで(17-18m?),床面高さが不ぞろいに見えます.

3等車の車内の様子.手ブレーキのハンドルが斜めのシャフトで床下に伸びています.右はプラシートに更新された車両.

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仏教国だけに橙色の僧衣をまとったお坊さんも良く見かけました.修行中は3等車でしょうか.

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食堂車ですが,冷房無しで鎧戸風の日除けのみのようです.

気動車

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いかにも日本製といった顔立ちの1113を先頭に,THN(東急/日立/日車,1983年~)型の4連が入線してきました.東北本線シー・コラプームからの72レ.

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上記と反対側の1134.

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ピカピカに磨かれたホームにたたずむ到着列車.向こう側のホームには,数台の霧吹き付扇風機が稼動しており,待ち時間に涼をとれるサービスを提供.

フアランポーン駅 3)作業  に続く