四国は徳島や高松には短時間訪問したものの,未踏の地が多くありました.昨年,2019年10月に珍しく高知での仕事が入ったので,例によってレンタカーによる駆け足巡りをしてきました.まずは土讃線まわり,高知までです.
琴電琴平駅
土讃線と言いつつ冒頭から琴電ネタですが,友人から京急・京王車両の写メ要請が入り,急遽,琴平駅に向かいました.
金毘羅様のおひざ元だけに寺社のような造りの琴電琴平駅.島式ホーム1本2線の構造ですが,ホーム長が4両分で2編成停車可能です.JR琴平駅は,写真右手方向約200mに在ります.
昔ながらの自動券売機と改札ラッチのある駅舎内の様子.中央に交通系カードのタッチ式端末も立っています.入場券がなくホームに入れないのが残念.
改札口側には元京王5000の1103(デハ5022)+1104(デハ5073)が待機.琴電カラーとはいえ,顔つきですぐにソレと判ります.ラッチ外からこれが目いっぱいなので,左手の脇道に回って撮影.
ホーム横道路から見た1100系.高めのクーラーキセが京阪のように見えました.前方には元京急700の1202(デハ706)+1201(デハ705)が発車待ち.
琴平駅を出発する元京急700系の22レ.アンチクライマーはそのままですが,ジャンパ栓受周りにひさしが増設されてます.
連結部の転落防止対策は,ギザッ歯の交互配置ですが,近鉄のサメ歯よりはおとなしい感じです.
カーブを抜けて高松築港へと向かう22レ,1201の後追い.こちら側はジャンパ栓受がないのですっきりした顔立ち.
数十年前には,おそらく横浜近辺でお世話になっただろうと思いながら,相変わらずの風貌が懐かしく感じられました.
JR琴平駅
さて本来のJR土讃線に復線します.
JR琴平駅は欧州山小屋風ですが,金毘羅様の提灯や石灯篭で門前町の駅らしい趣です.
琴平駅の改札口ラッチドアは,金毘羅様の紋所入り!結界みたいで,乗り越えたらバチが当たりそうですね.
3番線には1026の多度津行が待機していました.
阿波池田駅
さてこの後はR32を南下し,阿波池田駅に寄ってみました.筆者の世代が「池田」と聞くと,蔦監督が率いた池田高校野球部の甲子園での活躍が頭に浮かびます.
琴平駅に似た深屋根構造の阿波池田駅.すぐそばにはショッピングセンターや高速バス乗場があります.JR四国の高速バスも運行されており,内輪で輸送シェアの食合い状態?
階段を上る珍しい構造の改札口.その代わり駅入り口には階段はありません.
構内にはホキ800代わりの砂利ダンプトロ(1209+1210;キャブ付)と1041が留置されていました.
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踏切待ちをしていると「南風3号」がドワっと高速で通過.480ps x 2台,130km/h仕様は流石に速いです.先頭の2801は半室グリーン車.
「南風3号」の後追い.2703も2か月前に投入されたばかりの新車!
西側高台からの駅全体の俯瞰で,レイアウト題材に良さそう.白い踏切左側が「南風3号」との遭遇場所.
この後は,吉野川沿いに小歩危/大歩危を経て高知へと向かいます.
小歩危-大歩危駅間にある第二吉野川橋梁.昭和10年の開通当初からのモノ.
後免駅
後免駅にも寄り道してみました.
JR四国と土佐くろしお鉄道・ごめん奈半利線が同居する駅です.
ホーム上の跨線橋からの構内眺望.左は池田方面で高架の奈半利線が右手にカーブを描いて離れていきます.右は高知方面の眺望.
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13:11発の阿波池田行のワンマンカーがやってきました.
こちらは奈半利線の9640(クロシオ)形.青帯の一般車でした.
高知運転所
布師田(ぬのしだ)駅近くの田んぼの真ん中広がる車両基地で,2002年の高知駅高架化に伴って出来たので設備が新しいです.
国分川の土手から見た高知運転所全景.田園地帯で見通し良好です.
R195の高架からズームアップした構内.2004が回送の前サボを出して留置中.
構内の入換転線で現れた1037.
もう少し近づくとこのような感じです.2連での運用が定石の様子.構内にトラスビームが張り巡らされて電車区のように見えますが,照明用です.
2801が3連で留置されてました(2801+2753+2118).阿波池田駅の踏切で前日出会ったばかりです.
隣接の公園からも至近で撮影できました.最近はやりのカブキメーク系の顔立ち.
留置編成の反対側は2118.
2118の振子台車S-DT56.振子機構の入る凹部分が目立つ構造.同じ型番のC-DT56はJR東海211/213/311系用で,全く形状が異なり紛らわしいです.
1017ほか2連も休憩中.
キハ32(19+18/21+20)はまとめて留置されており,荒れてる様子でチョット心配でした.
ようやく着いた高知駅.土佐電の停留所も含めて,大変きれいに整備されていました.
ごめん奈半利線
せっかくなので奈半利駅方面にも足を延ばしてみました.阿佐線の別名;ごめん奈半利線は2002年に開業したばかりで,単線とはいえ全線高架の近代的な線路が延々と続きます.
奈半利駅は高架ホーム駅舎と売店がセットになった構造.
ホームから見た終点の車止(左).この先は未成線で牟岐線・甲浦(かんのうら)駅とつながる予定でした.右は後免方面で,奈半利川にかかる鉄橋が見えます.
香我美駅
R55の香我美(かがみ)駅近くを走っていると「野村長平の墓」の標識が目に入りました.江戸時代の天明5年(1785)に千石船に乗務中,暴風雨で760km離れた鳥島に流され,13年ぶりに奇跡的に生還したという話は,吉村昭氏の「漂流」という小説にまとめられています.何度も読み返したことがあり主人公の名前を憶えていたので,「これか!」とUターンしてお参りしてきました.
棒線構造の加賀美駅.海岸線に近く,海が見えます.
駅前広場の並びにある「無人島(野村)長平」の墓(石碑右下の小さな石).生還200周年記念で1998年に建立されたという彫像が,静かに海を見つめていました.後ろはごめん奈半利線の綺麗な高架.
2)とさでん に続く