西鹿島駅南側の駐車場には,トロッコの線路跡とおぼしきレールが露出しています.5年前に初めて訪問したとき撮影だけはしたのですが,その後も気になっていろいろ調べると,製材所のトロ跡らしいということでweb上に多少の情報が得られました.今回再訪問し,レール規格やゲージを確認してみました.

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西鹿島駅のトロ線路跡の位置図.奥には転車台跡もあるとのことですが,私有地内なので未確認.google mapに加筆.

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浜松タクシーの駐車場入口に,ブツリと切断されたレールがあり,トワイライト的な怪しい雰囲気を醸し出しています.

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道路反対側の家屋敷地にも,なんとなく線路の痕跡らしきものが見えました.

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生垣の先にある分岐レールは,家屋の土台にかかっています.

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駅駐車場からの眺め.家屋からの分岐先は,コンクリに埋設された自動車下のレールに続いているのでしょう.レールは右手へ伸び,アパート手前まで続いています.

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前回訪問時は車が居なかったので,このような感じでした.

web上の情報では,ゲージは792mmや610mmなどと取りざたされていますが,スケールで測った結果,600mmでした.600mm近辺のゲージは紛らわしい規格で,597mm,600mm,610mmと接近した寸法があります.

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スケールを当ててみると600mmピッタリ.ただ,数箇所測ってみると-2mmのところもあったので,597mmの可能性も否定できません.

レールの切断面のジャリをどけてみると,頭頂部の幅は25mm.下部がコンクリだったので底面に至れませんでしたが,高さ50mm程度だったので,6kgレールということで確定ですね.

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レールには短い部材でツギハギしてあったので(赤矢印の間),重量のあるロコを支えられそうになく,やはりトロッコのみの使用と考えるのが妥当かな.

ともあれ,ここに製材所のトロッコが走っている姿を想像しただけで,楽しくなりました.付近には現在も製材所がありますが,構内ではフォークリフトが活躍しておりました.これも荷役機械の進歩ということですね.

追記:Rail Magazine 119号(’93年8月)のトワイライトゾーンに若干の記載があり(p.69),’78年ごろまで貯木場ー製材工場-駅貨物ホーム間を結ぶ手押しトロッコがあったということで.ターンテーブルやウインチも活躍したそうです

おまけ

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西鹿島駅を出発する宮口行815レ(TH2113)と,遠鉄1000系のツーショット.

本稿終わり