15年前に発泡目地棒で製作したエンドレス用レールは,5年ほどたつと紫外線で目地棒がボロボロになったので,全てバラして廃棄の憂き目をみました.次に金属製のしっかりしたものを造ろうとArガス溶接にも挑戦しましたが,アルミの溶接はとても難儀で上手くいかず.ということで本物のタイプレートのような金具があれば良いと,適当な部材を探しておりました.昨年,薄板の締結に用いるスピードナットを向い合わせにすれば,本物のタイプレートのようになるということに気が付き,形状,サイズや材質の異なるものを購入して固定の具合をテストしました,その結果,M4用の2種類がちょうど良いことが分かりましたが,部材数が多いので慎重に発注する必要があります.そこで当鉄道の最大の問題である錆発生について,まずは1年間の暴露試験を行ってみました.
部材の耐候暴露試験

締結部のクローズアップ.左:オチアイ製,WUSN-5022 x2個.右:同,USN-5001-SUS x2個.ツバ付M4六角ボルトx8mm x2本使用.ねじ穴ピッチはどちらも23mmですが,SUS製は硬くて滑るので,平滑側を上,曲げ部をレール側にして固定.

レール方向からの締結部の様子.鉄製(t=0.7)はレール脚部をナットに噛ませてガッチリ固定できますが,パーカライジング処理しているとはいえ錆の発生は避けられず.ステンレス製(t=0.45)は硬くて滑りすいので,ツメを枕木に食い込ませ上板が曲がるまで締め付ければOK.
本当はSUS製で板厚が厚いものがあれば良いですが,既製品ではこのあたりが限界だろうということで,防錆の観点でSUS製にしました.錆を気にしないなら鉄製のほうが丈夫で風合いがでますね.木枕木の場合はこの方が良いかも.
直線レール組み
2m定尺アルミ材(t=5mm,w=25mm)を8等分(≒250mm)して穴開け・タップ切りを行いますが,1本ずつやるのは手間なので,テープで5本束ねて行いました.
曲線レール組み
曲線レールは写真を撮り忘れたので概要のみ.半径に応じてレール長を合わせるのは無理なので,長いまま曲げて現物合わせで調整します.曲げ作業はローラーによる3点曲げです.※↓Doitで挑戦より再掲.
曲線の型枠などを造ると大ごとになるので,不要になった足場用防音シートにマジックでケガキ線を入れ,現物合わせで曲がりを調整する簡便手法.この後,ケガキ線に沿ってレールと枕木を並べ,錘でずれないように固定し,中央部から周辺部に向かって仮締め→本締めの手順.最後に端面の面を出し,不要部分の切断と仕上げを行います.
全体の様子
アルミも時間が経つと酸化して白い粉をふくので,透明のエポキシ塗料でコーティングしました.今度は長持ちしてくれることでしょう.
本稿終わり