小海線C56のキャッチフレーズといえば,当時から「高原のポニー」でした.明知線に寄り道したついでに,小淵沢から野辺山へとさらにそれてみました.夏休み中だったので,本数の少ない小海線の気動車は満員状態.ただ,高原だけに高地に向かうにつれ涼しい風が窓から入ってきて,さすが避暑地と感心しました.SL撮影行にしては蒸気機関車の写真が少なく,掲載は3枚のみです.
小海線のSL列車も明知線と同様1日2往復のみで,待ち時間が多く撮影効率の低い路線でした.ただ,真夏とはいえ高原のさわやかさが心地よく,旅館で借りたレンタサイクルが重宝しました.
当時のダイヤです.

国鉄最高地点付近で待つこと90分.ようやく捕らえたC56-159[込]牽引の183レ.同じ走行メカなのに明知線のC12に比べるとテンダーの分大きく見え,「ポニー」というより「道産子」のような力強さを感じました.季節柄,高原野菜用の回送通風車が多く連結されています.1972.8.8.

野辺山-最高地点間を行くC56-149[込]牽引の182レ.貨車はキャベツかレタスを積んでいると思しき通風車1台のみですが,ご丁寧にもヨが連結されています.なんとも牧歌的で,こちらはいかにも「ポニー」.1972.8.8.
どっちかというと寄せ集め旧型DC路線だった小海線は,今やハイテクの粋・ハイブリッド気動車キハE200が走るテクノ最先端路線.スイスのように環境負荷の少ない鉄道をアピールする実験場・広告塔として今後の活躍が期待できそうです.
(この回おわり)
SL撮影行 (8)中央西線 に続く