愛知機関区といえば今ではDD51やDE10などのDLを連想しますが,筆者の世代にとってはやはり稲沢第二機関区[稲ニ]の区サボを差したEH10やEF65が思い浮かびます.その昔,東海道線の貨物列車は,ほぼ同陣容の吹田第二機関区[吹ニ],下関機関区[関]のEF66,ローカル用では沼津機関区[沼]のEF60,新鶴見[新]のEF13/15などの旧型機とEF65-1000というのが相場でしたよね.なかでもEH10の[稲ニ]の印象は強烈で,新鋭EF66に負けじとひときわ長い重量貨物列車をけん引していた様子が記憶に残っています.さてそれから半世紀たった2018年9月,ようやく訪問する機会を得ました.

稲沢駅

 愛知機関区に一部かかる橋上駅で,ホームや駅外の跨線橋から構内の様子を観察することができます.機関車の活発な姿を見ることができると思っていたのですが,側線に留置された休車の群れにチョット哀愁を感じてしまいました.

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ホームに降りて留置車両にカメラを向けようとすると,311系G9編成[垣]の浜松行が高速で通過.

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ホームから見たDD51-875ほかの留置休車群.右側のDD51はプレートが外され,車番不明.更新色のDD51ですら廃車か.

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DDS51の隣はEF64-1012.プレートが外され,ペンキ書きのナンバーがなんとも悲しい.

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EF64-1019+1006+DD51-1147+EF64-1012が雨の中,静かに佇んでいました.

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DD51-1147のキャブ付近クローズアップ.休車の白札が差されています.

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DD51-1047とEF64-102の連結部.ジャンパ栓上の照明灯がいかにもEF64.

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EF64-1006とDD51-892の並び.

さて休車・廃車はこれまでとして,現役の元気な姿にしますかね.

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EF210に代わられ影が薄くなったEF66ですが,現役で頑張ってました.EF66-109[吹].

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京都方から静々と現れたDE10-1726.

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休車の間を抜けて,給油所付近でしばし停車.

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給油所周りにDD51-1028,DF200-216,DE10-1726と各形式が勢ぞろい.DF200の200番台は愛知機関区名物の防音型で,やがてDD51を駆逐してしまうのでしょう.

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跨線橋の北側から見た構内の様子.奥はEL用,右側はDL用のようでした.EH10もこのあたりに犇めいていたのでしょうか.

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DL庫前に留置中のDE10とDD51で,こちらは現役.

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ホームと反対側から見た留置車両軍の様子です.いずれ廃車の運命でしょう.

構内の配線に比べてなんとも寂しい機関区の現状でしたが,かつてのELに替わりDLへのシフトも時代の流れでしょう.

おまけ:名古屋駅にて

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「ひだ9号」のキハ85.岐阜でのスイッチバックに備えて,名古屋駅では後ろ向きの座席配置.平日にもかかわらず,かなりの数の外国人観光客が乗車していました.線路間に給水ホースが残っており,さすが大駅.

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中央線の到着列車.神領のB402編成による2722M.

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「みえ7号」鳥羽行のキハ75.

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211系尾t313系の併結部分.313系がRの大きな曲面で構成されていることが分かります.

名古屋駅といえばホームのきしめんが楽しみでしたが,昔の駅そば風のスタンドに比べて,ガラスの囲いのある建物に進化していました.今回は食べる機会がなく残念!

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東海道線下りホームのきしめんショップ.

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上りホームのきしめんスタンド.その昔,何回かお世話になったことがありますが,吹きっさらしのスタンドに代わり,すっかり今風の小綺麗な店舗になっていました.


本稿終わり