常磐線もようやく震災から復旧しましたが,40年ほど前の湯本駅/水戸駅のスナップを解析してみました.撮影日は夏休みに入って間もない,1978(S.48)年7月2?日頃と思われます.
湯本駅
湯本駅は当時の「常磐ハワイアンセンター」の最寄り駅.ボンネット特急「ひたち」もしっかり停車して,上野駅からお客さんを運んでました.このころはオイルショックで景気が落ち込んでた時代ですが,そこそこの人気は保っていたのでしょう.
12:30湯本駅を発車する「ひたち1号」3011M,原ノ町行.このころはTsc + MM’ + MM’ + Td + MM’ + Tcの9両編成でクロ/サシ有りの豪華編成でした.写真は上野寄りのクロです.
ホーム反対側で待機していた夏臨「十和田51号」8201レ,青森行が6分後に発車するところ.3年前のEXPO'70用に作られた12系が臨時列車に大活躍していた頃です.チョイ奥の「平・仙台方面」柱看板が時代物.談笑する女性方々は,これからの楽しいひと時に思いを馳せているところかな.
車内はかなり空いているみたいですが,ボックスを占有できるとはいえリクライニングでもなく長距離は難行苦行!上野20番線9:35発,青森着21:07で,湯本からもあと8時間半.現在のように新幹線や高速バスが無い時代は,帰省も一大イベント.シートに取り付けられた「握り」が165系風!
臨時の「十和田」も10連とすれば,上野寄り最後尾は発電機付のスハフ13か.プレスドアのワム60000も懐かしい.
水戸駅
湯本で1泊後の帰路と思われます.
表示は480Mですが1480M,水戸15:03発の401系K12編成.検電アンテナ土台が円錐でなく初期の四角い形状.すぐ横を前パンを降ろしたEF80-29[田]('63年三菱製)が通過.碍子はこのころからグリスの緑塗装があったんですねえ.
401系のアップ.子供の頃はローズピンクのボケた色合いが好きではありませんでしたが,今となっては懐かしい.右奥には狭窓のスハ32と思しき茶色の客車が写ってます.
6番線出発の急行「ときわ6号」414M,上野行,デカ目の471系.これはOKですが,問題は水郡線ホームに居る青い狭窓客車です.窓ピッチからすればスハ32でしょうが,塗色が青!しかも銀色のアルミサッシのようです.水郡線の62系は青色に塗装されたようですが,32系を近代化改造して青色にしたというのは聞かない話.謎ですね※.
※その後の調べで,通勤形客車のオハ41らしいということが判りました.郡山には3両のオハ41(255/308/309)が配置されており,このうち300番台(元オロ35)は近代化改造時に窓をアルミサッシ化しています.これがたまたま写っていたのでしょう(参考資料:鉄ピク:2021年7月号,pp.86-103,「特ロ並ロ改造通勤形客車のプロフィール」).
本稿終わり