東海道線の電車と言えば,普通は113系,急行は153系+165系,一部臨時などに修学旅行用の115/157/167系が加わるという陣容でした.113系もユニット窓や冷房取付,座席ピッチ変更,大目玉からシールドビーム化などの変化はありましたが,定番車両として長く活躍が見られました.

165系

153系「東海」の東京方に併結され,「ごてんば」として活躍するほか,伊豆方面への急行にも用いられていました.

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「東海3号」305Mの東京方に併結された「ごてんば3号」2305M.偶数向きのクハらしくジャンパ線が無く幌付きの変則.貫通扉にある愛称版挿しは’60年代に新前橋電車区で設置されたもので,田町転属後も温存の珍車※.横浜駅6番線・東横線ガード下にて.1973.4.1.

※参考:鉄ピク2021年1月号,p.21「新前橋165系ヘッドマーク挿しの謎」

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保土ヶ谷・大仙寺踏切付近を東京へと上る「ごてんば1号」2302M.クモハが先頭でオデコは白地赤文字の「急行」表示.4両目以降にはクハ153低窓の「東海1号」302Mが続きます.1973.12.

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保土ヶ谷・境木付近を伊豆に向かう165系急行.1975.3.10.

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権太坂付近を下る「東海4号」307M,静岡行.165系の「東海」も時々見かけられました.1975.3.10.

113系

東海道,横須賀線の塗分けが異なる程度でしたが,総武線直通に伴い横須賀線がシールドビーム+冷房化となり,外観が変わってきました.乗車する側からすれば,夏場は冷房のついた新番台車両が来るのを歓迎したものです.

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保土ヶ谷・大仙寺踏切を下るデカ目の横須賀行,1305S.1973.12.

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1000番台シールドビーム/冷房付き編成の東京行,1426S.運行番号が25Sに見えますが,あまり厳密に表示してなかったようですね.行先表示は白地に「横須賀線」のみ.大仙寺踏切.1973.12.

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清水谷戸トンネルを抜けてきた下り113系混色編成.湘南色のMM’が工場入りしていたのでスカ色ユニットで差換え.全検を編成単位ではなく車両ごとに管理していた,国鉄がお役所時代の仕事.グリーン車に緑帯もありました.1974.12.15.

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小田原発東京行926Mの後追い.黒地白抜きの「普通」表示.東海道線にもシールドビームのクハ登場.この編成も前方にスカ色が入っているように見えます.あとで色合わせのために組換えの余計な手間がかかると思うのですがねぇ・・・.効率より規則優先の時代!権太坂付近.1975.3.10.

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湘南貨物駅横を東京に向かう非冷房の113系.1981.12.15.

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同上の後部.サボと方向幕の両方が使われているように見えますが,方向幕は白一色の準備工事のみ.

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シールドビームの113系東京行き後追い.行先表示は黒字白ヌキの「普通」.秩父セメント,ワラなどもいますね.武田薬品も無くなりましたが,このあたりに村岡駅が出来ます.1981.12.15.

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前夜の積雪が残る横浜駅に進入する下り「快速アクティー」113系.遠くに京浜東北線の103系北行も見えてます.京浜東北線ホーム.1994.2.13.

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一時期見かけた総武横須賀線「鉄仮面」クハ111.その後塗装されたので,この姿は割と短い期間でした.横浜駅京急ホームより.1994.2.13.

今回の連続・惜鉄断章はこのあたりでお開きです.