1974年の春休みに九州の北半分を,長崎→島原→熊本→大分→博多の順で旅行しました.東海道口と異なる鉄道の様子に興味津々でしたが,観光が主体だったので残ってる鉄道関連写真が意外と少ないです.今回は史料価値のありそうなものをテーマ無しのバラで,スナップとしてupしました.
長崎電軌360型
はやぶさから下車すると,長崎駅前では路面電車が元気に動き回っていました.横浜では廃止されてしまった路面電車を久々に見ることができて,懐かしい気分でした.
島原鉄道キハ55
長崎観光を終えて島原に宿泊しましたが,この時乗ったのが島原鉄道の急行キハ55.国鉄のキハ55と共通設計で国鉄にも乗り入れていました.キハ82のようなヒゲで,国鉄車と簡単に区別できました.
乗車翌日に記念に島原駅で買った島原鉄道の急行券.赤斜線がシブイです.国鉄初乗りが30円だった時代,50円はちょっと高め.
実はこの列車,調べてみるとDC急行ならではの多層階列車でした.
1)まず小倉14:45発307D「いなさ5号」長崎行に島原鉄道の車両が併結.
2)博多でさらに「弓張3号」佐世保行を併結.
3)佐賀では「弓張3号」を分離し,熊本発佐賀線経由長崎行の「ちくご」を併結.
4)諫早で島鉄のキハ55を切り離し.
とてもややこしいので,図にすると以下のようになります.
というわけで,昔の列車編成表つれづれに掲載した「大社」よりも複雑な列車構造で,国鉄時代の工夫が偲ばれます.
熊本機関区
島原からはフェリー経由で三角に上陸し,三角線DCで熊本に向かいました.この時ホームから撮影した熊本機関区の写真です(3枚とも1974.3.29).
立野駅のC12混合列車
阿蘇火口見物のあと,立野駅までバスで出ました.ここでは期せずしてC12の混合列車の組成作業を見ることができました.秋のダイヤ改正ではすべてDC化されたので,千載一遇のチャンスでした(1974.3.30).
発車シーンも是非見たかったのですが,乗車する「ひまわり1号」大分行の発車が3分先行していたので,やむなくこれで見送りとなりました.混合列車の現物を初めて見ることができ,大満足でした.
大分駅
以下2枚,大分駅近辺ですが,正確な撮影場所が何ともはっきりしません.DC急行「西九州」2606D車中からの撮影と思うのですが,大分運転所のようにも見えます.しかし,久大線は駅を出てすぐに曲がってしまい,運転所のある牧駅方面には向かいません.大分駅構内にこのような設備があったのかな?(1974.3.31)
西鉄線
「西九州」で鳥栖に出て,廿日市から大宰府に向かい天満宮に参拝した後,西鉄で福岡に向かいました.2000系は斬新な正面デザインとカラーで是非乗りたい車両でした.フィルム切れだったようで,8mmの動画がわずかに残っています.
西鉄福岡駅構内の様子.ボケボケの8mm動画ですが,モ303,当時の新車2000系,600系などが見られます(たった6秒).
福岡市内にも路面電車がありましたが,ご多分に漏れず廃止が進行していました.
おまけ
(おわり)