樹林駅
樹林駅は東部幹線の発着駅です.隣の山佳駅との間に車両基地があるので,終着列車の客扱いが終了すると,そのまま桃園方面へ回送されて行きます.また西部幹線の列車も通過・停車しますので,駅構内で様々な形式を効率的に観察できる良い撮影スポットです.
樹林駅は構内は2面4線のスルー構造で,2本の留置線を挟んで折り返し用のホームがあります.また,保線車両留置用のスペースもあります.線路全体を横断する橋上駅構造で,出改札口は橋上のコンコースにあります.
ちょうど樹林駅に到着した莒光号を捉えることができました.これは手動折畳式ドアの初代客車35SPシリーズで,国鉄だと12/14系座席車といったところでしょうか.この日の編成は以下の通りでした((K)→緩急車改造.T→トイレ付加).
E410 + 35SP32763(K)T + 35SP32856T + 35SP32606T + 40FP10054(K)T + 35SP32816(K)T + 35SP32774 + 35FP1004(K)T + 45FPK11007T
自強106号七堵行の後部E1000が樹林駅を発車する動画です.独特のファン+チョッパ音が聞こえます(15秒).
留置線には貨車がおり,ワキ1両と,トキ+ワフが同じ線路上の離れた場所に留められていました.ホームから留置中の貨車の写真を撮るのは久々でした.
ピューマの出発シーンです.ちょうどEMU700(スネ夫)も到着します(57秒).
TAROKOの出発シーンです(54秒).
EMU500のローカル4172レ,蘇澳行が出発するところです(54秒).
東部幹線の花蓮よりも南は非電化なので,台東方面まで行く列車は振り子電車ではなくDC列車が用いられます.
DR2900の出発シーンです(70秒).
東口の側線には平渓線と同様のクレーン付き保線車両が居ました.
台鉄の列車が発車するときは低ノッチでソロソロと引出し,かなり走ってから加速するという昔の機関車牽引客車列車の運転方法が継承されていました.また構内で撮影をしていると運転士さんや構内作業員さんが親しげに笑いかけてきてくれるのも印象的で,階段下の詰所前を通った時に会釈すると,「ティエタオミー(鐡道迷;ファン),日本から?」と半分日本語が返ってきたのは,うれしい驚きでした.
以上で7回に渡った台北近郊でのルポ探は終わりですが,機会があれば是非また来てみたい,今度は阿里山やナローも見てみたいなど,リピート訪問を決意するに十分な収穫がありました.
このシリーズ了
※撮影を予定されている方へ
台湾で書店めぐりをしても時刻表の類は存在しないようです.日本ではファンお手製の台鉄時刻表が出版されていますが,今回は品切れでした.やむなく「台灣鐡道故事館」製のパンフレット風のモノを神田・書泉で購入して持参しました(¥735).路線図等はないものの運行系統別に整理されており,かさばらずに見やすく,現場で大いに役立つ時刻表でした.撮影旅行には必須の1冊と思います.なお台鉄路線図は駅出札口にも掲出されていないので,旅行本やネットからプリントして日本から持っていくのがお勧めです.「台灣鐡道故事館」製のパンフレット風時刻表.画像は9月25日版の表紙.