水郡線の西金駅は,ホキ800によるバラスト輸送・工臨列車の始発駅として有名です.久慈川を挟んで駅の対岸に採石場があり,関東商工㈱(要Java)さんが事業者として昭和16年からの長い採掘の歴史を誇っています.この駅にはかつて川を横断する砕石用の索道があり,これとベルトコンベヤ式積込み設備に独特の雰囲気がありました.
久慈川対岸の山上にある砕石場のビンから,2線の索道が線路脇の野積場に伸びる.全長は250m程度で,1つのバケットが線毎に往復する単純な構造.1987.11.8
ベルトコンベアで荷積みされ,表面をきれいに均された状態で出発を待つホキ編成.山間部の駅なので,日暮れが早いです.1987.11.8
ベルトコンベヤ越しに索道を見る.ちょうど両線のバケットがすれ違うところ.バケットサイズが小さく見えますが,重量物にもかかわらず支柱無しで川を一気越えしているので,この程度がいいところなのでしょう.1987.5.9
袋田側からみた積込線の様子.よく見ると,作業員さんがホキに乗込んで,砕石を均しているのが分かります.1987.5.9
水戸側から見た西金駅構内の様子.ホキは4両1ユニット運用で,1~2ユニットで列車組成.牽引機はDD51でしたが,現在はDE10です.1989.4.29
平成5年には採石場と積み込み設備の更新が行われ,ホキへの砕石積み込みはホイールローダーなどの建機を用いる方法に変更され,索道やコンベアは撤去されました.現在構内は,非常にすっきりした構造になっています(google mapで確認できます).