「ちょっと昔の横浜本牧駅」の続編として,2013年3月中旬現在の横浜本牧駅界隈の現状をレポートします.残念ことに,国際埠頭線の線路撤去工事が始まっていました.

首都高が覆いかぶさり,なんともうっとうしい雰囲気の横浜本牧駅です.エコレールのヘッドマークを付けたKD55 18がポツンと1両停まっていました.左側の側線は使用されておらず錆びだらけで,中線も一部撤去されています.
本牧埠頭駅は,湾岸高速の「本牧ふ頭」を降りてすぐ左手にあります.駅への入口を兼ねるC突堤入口付近は,コンテナを積載したトレーラが行きかうとともに,シャーシのみで積み荷待ちのトレーラでひしめいています.「ブラタモリ」ではこの駅を出発して,横浜本牧駅までの運転の様子が紹介されました.

踏切の反対側は,コンテナとガントリークレーンが存在感を誇り,いかにも横浜港といった感じ.コキ末端に「荷役中」の赤いサインが掲出されています.行きかうトレーラの数に比べ,コキ上のコンテナは圧倒的少数派なのが残念.なお踏切から奥は,国際船舶・港湾保安法上の「制限区域」なので,立ち入ることが出来ません.
さて,「ちょっと昔の横浜本牧駅」で遊休化していると書いた国際埠頭専用線ですが,ついに撤去が始まっていました.三菱重工の塀の周りは下水管工事の看板が出ていましたが,実際はレールと線路敷撤去も含めての工事のようです.以下,横浜本牧駅から国際埠頭に向けての写真です.


レールのロールマーク「50N LD」がかろうじて読み取れます.重量列車が走るのでレールも50kgを奮発したのかと思いきや,カーブレールのリユース品.継ぎ目をよく観察すると,フランジで摩耗した側を外に向け,ボンドを渡してあるのが分かります.
横浜から,貨物線がまた一つ,完全に消えようとしています.
(おわり)