シュトゥットガルトの市内鉄道は,DBが地下鉄に乗入するSバーン,路面電車・LRT系のシュタッドバーン(SSB)が混在し,東京並みに複雑です.特にSSBは旧来のメーターゲージとLRT系の標準ゲージが混在し,一部は3線軌道になっています.
メーターゲージ
有名なのはGT4形で,土佐電735形(1989年)→福井鉄道F10(2013年)という経緯で日本にも居ますね(→元記事).連接車みたいに見えますが,ボギー付の単車を2台繋いだ特殊な構造です.
2連で運用されていた15系統.終点での折返しループで,現Schemppstraße駅近くだったと思いますが,確証がありません.ただGoogle Mapで見てみると,キルヒハイマー通りによく似たループ線跡がみられます.
401+422の連結部.Rがきついので長めのカプラ.
422の連接部.通常の連接車では床の丸板部に台車がありますが,この車両は回転連結機構のみ.
422の後部側.車掌室に救護装備?ループ折返しなので,出入口は進行方向左側にしかありません.
LRT系
3線軌条区間のメーリンゲン駅.ホームは高床式.
ムーミン顔のLRTのDT8形-第2世代がホームに停車.この駅ではドアのみ開きますが,低床式ホームではドア下にステップが出てきます(反対側車両の黒いところ).
LRTの車内.最近の日本の新型路面電車でもおなじみの構造.
ラック式鉄道
とても珍しい市電のラック式路線があるというので,乗車してみました.デガーロッホ(Degerloch;山上側)ーマリーエンプラツ(Marienplatz;麓側)の2.2kmのメーターゲージです.麓側は工事中で,近くの車庫に設けられた仮駅で下車というラッキーな巡り合せもありました.
デガーロッホ駅で待っていると電車が登ってきました.山側に自転車用の台車を連結しているところが流石ドイツ!前尾灯も完備されてます.
駅を出発すると急勾配とリッゲンバッハ式のラック軌条が続きます.最大勾配は175‰ですが,車庫への引込線に200‰があるそうです.
路線長2.2kmの割に運航頻度が高いので,途中のWielandshöhe駅で列車交換.
ポイント左が本線ですが,麓のマリーエンプラツ駅は改築中.少し手前のこの場所でも架線の工事中で,銅線のドラムが光ってます.電車はポイントを真直ぐ進み,車庫に向かいました.ラックもあるので,メカ的に珍しい鈍端ポイントですね.
車庫の仮設ホームに到着した1003号.
車庫のトラバーサーも見学出来ました!
停車中の1003号下部を覗き見る.奥に歯車が写っています.連結器のアームは台車から伸びており,Nゲージみたいです.
色々観察したいところでしたが,例によって仕事の都合でこれまでです.
本稿終わり
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