2年ぶりに横浜本牧駅を訪問すると,駅周辺では橋脚の大工事が行われていました.首都高のインター増設の話も聞いておらず,一体何の工事なのか調べたところ,南本牧埠頭への道路新設工事であることが分かりました.横浜港の国際競争力増強のため,南本牧埠頭に喫水16mのコンテナバースが新設されるので,埠頭へ渡る道路(南本牧臨港道路)と首都高への取付部を建設中ということです.取付部は駅構内を縦断するため,橋脚が何本も建てられていました.道路が完成するとヤードの見通しが悪くなり,これまでのように陸橋(錦町第3歩道橋)からの観察は難しくなるでしょう.
駅構内に点々と建設された首都高乗越用の橋脚.完成後は道路がヤード上空を通過することになります.2015.5.5
南本牧臨港道路の計画図.横浜本牧駅(緑部)から旧国際埠頭線(橙線)に沿い,海を渡るルート.臨港道路(青線)は国交省,首都高取付部(赤線)は横浜市の担当.横浜市港湾局の公開資料に加筆.
2013年3月はこのようでした.
上と比べると,橋脚が建て込みヤードや駅本屋が見えなくなっています.2015.5.5
東側にある駅本屋近くの三菱重工・南門前の様子.重層構造の巨大な橋脚が立ち並んでいました.
資源循環局前から国際埠頭方面を見る.この部分はレールが残っています.橋脚が点々と続いており,道路桁の架設が始まっているところも有り.
駅本屋近くも門型の橋脚に覆われ,チョットうっとおしい.道路には旧国際埠頭線が鋲で斜めに示されていました.
かつて10連だった車止も,今はたった3連.休日で荷扱いが無いこともあり,構内はコキ107+106の5連とコキ50000の5連の2本が留置されているのみで,さびしい雰囲気.
2年前に訪問したとき,国際埠頭線の所々でレールをはがす工事が行われており,何を急いで路盤まで壊すんだろうと不思議に思っていましたが,この道路工事の伏線だったわけですね.本牧埠頭へのコンテナ荷役も余り増えていないようで,南本牧ふ頭への鉄路延伸はまずありえないでしょう.省エネ・ドライバー不足で国内貨物の鉄道へのモーダルシフトが進む中,国際埠頭線が南本牧埠頭へ延長されれば元気が出る話になったでしょうが,何かもったいない気がします.
おまけ
本牧駅訪問前に下車した根岸駅でのスナップです.
出発腺から本線へと渡る,EH200-15牽引の5160レ.せっかくのハイパワーロコも,タキx2両では荷が軽すぎ.
EF210-116[新]牽引の97レ.
構内入換中のEF210-901[岡].上と比べて灰色部が屋根に近く,ナンバーが助手席側で桃太郎ロゴ無し.下枠交差パンタPS22D,運転席直上の屋根形状も切欠きがあるなど細部が異なっています.
休日で出番がなく,側線で留置中のDD-601[塩機](2005.3日車製).
本稿おわり